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毒親育ちさんがポリヴェーガル理論を学ぶ利点

ポリヴェーガル理論とは

「ポリヴェーガル理論」はわかりやすくいうと、

自律神経の仕組みを生き物の進化の歴史とともに

理解をする理論です。


ポリヴェーガル理論の登場

自律神経はこれまで2つの種類に大まかに分類されていました。

ところが近年、

提唱者はスティーブン・ポージェス博士(1945~)という方が、

心臓の研究をされている過程で

自律神経にはもう一つの種類があるということを

提唱されたことで臨床の現場でも取り入れられている理論です。

これまで、毒親育ちさんは生き延びてくるために

必死だったと思います。

ポリヴェーガル理論の登場は

迷路から出られなかった私を助けてくれました。

毒親育ちさんに寄り添う理論

毒親育ちさんで過酷だった方は、

自律神経が疲れているか、活発かのどちらかになった状態になりがちです。

ポリヴェーガル理論を学ぶことでご自分の状態を客観的に知るヒントになります。



毒親育ちさんの仕組みと共通点がある

 

毒親育ちさんは他人を優先して自分を後回しにする方が多いです。

また、交感神経優位で精神的に戦時中のようになっている場合があります。

実際はそんなに心配しなくてもいいことを心配したり、

一人で頑張って誰かに助けを求めることがしにくくなっていることもあります。

 

ポリヴェーガル理論を知ることで、こころを落ち着かせる段階を知ることができます。

自分自身を思いやり、意識的なアプローチを小さなことから始めます。

 

安全安心への恐れのパターン

 

毒家族のサバイバル期間が長いと「深い呼吸を行うと危険だ」と身体が勘違いしている場合があります。

育った家庭が”サバイバル”⇒”生き延びた環境で生き延びることができる”⇒”不幸は安心”となり、

人によっては成人して得られた「安全安心な場所」が不安になり、

安全安心から「自ら避ける行動」をとることすらあるのです。

例:無意識のうちにダメンズウォーカーになっているなど。

 

自己分析がしやすい

どんなに思いやりのない、悲しい交流でも「存在を認める」という効果があることで、

そのパターンが潜在意識に染みついていることがあります。

自ら自覚することでそのパターンを変える決意をすることができます。

哺乳類は7歳までに脳の仕組みを急速に発達させるので、

自ら生き延びてきたパターンにしがみついていることがあります。

そのことに気が付くことで、

本当の敵(神経レベルでの)は過去の出来事の当時の元の家族の方で、

いまの自分の家族ではないことに気が付きます。

 

ポリヴェーガル理論の取り入れ方

毒親育ちさんが過緊張になってしまったり、

やる気が出ないとき、

そのことで自分を責めないで

自分を休ませたり 落ち着かせるとき

ポリヴェーガル理論がお役に立つでしょう。

 

3つの自律神経系と典型的な生理反応

 

受動的な戦略:背側迷走神経複合体

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%93%AC%E6%AD%BB

【不動化の背側迷走神経複合体】

典型的な見やすい例として、オポッサムの死んだふりを挙げられていました。 

自分では動かずに、環境の方が変わるのを待つ受動的な戦略です。

こうして「背側迷走神経複合体」は「生の脅威」に受動的に対処します。

「凍りつき」や 交感神経の「戦うか逃げるか」の反応は

それ自体が悪い事ではありません。

その場を切り抜けるために必要な機能です。

人間は思考があるので、安全安心の場所にいても 用心深くなるものです。


例えば 

シマウマはライオンから襲われて逃げることに成功すると

身体をガタガタ震わせて不要なエネルギーを出します。

その後 普通に草を食べたりします。

(逃げるときは交感神経ですが、逃げ切ると余ったエネルギーを

動物は瞬時に放出します。

もし助からないと判断した場合は極度の凍りつきになるでしょう。)


人間は記憶処理が動物と違うので、

安全を感じるのに思考と現実のズレがあることが多いですね。

毒親育ちさんは 

意識的に 心と身体を安心させることが必須です。 

 

五感を感じる練習:交感神経を落ち着かせる


視覚に集中する

思考が「過去の後悔」や「未来の心配」でいっぱいになり、

呼吸が速く、かつ浅くなっていることを確認したときは、落ち着くまで周りの赤いものを数えたり、

1分くらい周りのものをみて、「~がある。」と(口に出さなくてもいいので)言い続けることで

意識がイマココに戻ってきます。

例:「ドアがある」「ペンがある」「携帯がある」「~がある」

  

天然素材のアロマで嗅覚からリラックス

鼻は原始的な器官で、よい香りを吸うことによって直接イマココを感じさせてくれます。

 

呼吸をゆっくり行う

吐くときは腹側迷走神経複合体が働きます。

吐くときにゆっくりと吐き、吸うときも穏やかに吸います。

吐くときは吸うときよりも長めに行うといいそうです。

 

身体に意識を戻す

できる範囲で徒歩で移動したり、

公園を散歩すると思考が落ち着き、意識がおなかに戻ってきます。

時間がない場合は、その場で3回ほどジャンプしたり、

ゆっくり鼻から呼吸をして地球の中心をイメージして

地球の中心と自分が繋がっているイメージすることなどで

上がっている意識を肚に落とします。

 

好きなことを始める:交感神経と腹側迷走神経複合体で喜び体験 

楽しい、うれしいなど その喜びは そのまま生きるエネルギーになります。

交感神経と腹側迷走神経複合体の働きを楽しく自由に生きる練習です。

 

些細なことから少しずつ好きなことを始めます。

毒親育ちさんは心の中に親の真似をして

いつも自分の行動を監視しているチャイルドが思考の中にいる場合もあります。

そんなときは、そのチャイルドに

「今までありがとう。もう大丈夫だよ。」と言ってあげて

一緒に少しずつ自由を味わってください。


結論

ポリヴェーガル理論でこれまで大変だった仕組みが理解することができ、

私自身はとてもうれしく感じました。

特に呼吸と声のしくみが分かって、

自分の声が出しやすくなりました。

半世紀の間思うように声が出なかったのですが、

最近は夫と話ができるようになり、音声配信も始めることができるようになりました。

このサイトを読んでくださる方が 

ご自分の子どもの頃の感情を癒やし、

無意識に縛っていた思い込みがあれば、

自由になることを「自分に許可」できることを願います


最後までお読みくださりありがとうございました。


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