日記27 読書会に参加してみた
みなさんお久しぶりです。この二週間クソのようにクソ忙しく、まったく書くことができませんでした。
ですが、面白そうな催しがあったので、これだけはと思い参加してきました。(といっても、実は数年前から存在は知っていたんですけどね)
それは某県某所で行われる読書会です。もしかしたら僕の住んでいる県をご存知の方も多いのかもしれませんが、県名だすと一瞬でその読書会が特定されるので出しません。
さて、読書会にもいろんな様式、たとえば自己啓発本読み漁り会とか、ゆるふわ読書会とかがありますが、今回は参加したのは後者でした。本のジャンルは何でもよく、HPにも「かなり緩い読書会です」と書いてありました。助かる~~。
どういうことをするかというと、課題本を設定して当日議論する、というような様式もありますが、この読書会は各自で本を持ち寄ってみんなの前で紹介し、内容について議論や雑談をするといったものでした。
実はこの読書会に参加するために意識的に読書に時間を割きました。二日前とかになっても読み終わることができなかったので、かなり焦って読みました。
今回僕が読んだ本はブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』です。現在みなさんが抱いている吸血鬼のイメージは
・十字架に弱い
・ニンニクに弱い
・血を吸って人間を吸血鬼にする
・鏡に映らない
・日光に弱く、夜になると活動的になる
と言ったものだと思いますが、そういったイメージを作り上げたのが本書なんですね。ちなみに吸血鬼信仰というものは古代ギリシャから存在していたようで、中世の錬金術などと結びつき、そして悪魔信仰と結びついたことでより一般的になったようです。さて、1817年にジョン・ポリドリによって『吸血鬼』が発行されると瞬く間に吸血鬼ブームとなり、あの有名なレ・ファニュ『カーミラ』も含んだ多数の吸血鬼小説が発行されました。
しかし、どれも断片的な吸血鬼の特性しか現れません。
カーミラのあと50年たって、満を持して登場したのがこの『吸血鬼ドラキュラ』です。この小説の何がすごいのかというと、上にあげたような吸血鬼のイメージというのは、この小説で決定的になったのだということです。
実は「ドラキュラ」というのは「ドラキュラ伯爵」という個人名なのですが、今では「ドラキュラ」といえば吸血鬼だし、ドラキュラと吸血鬼とヴァンパイアの違いを知らない方も結構いるんじゃないかと思います。そういう点から見ても、やっぱり影響が大きかったのですね。
こんなところで吸血鬼講義はおしまいにして、読書会の話に戻ります。
読書会には20人くらいが参加していました。(ちなみに年齢層はわりと高め。20代はぼくだけで、30代は数人、あとはもっと上)
だいたい6人くらいのグループに分かれ、いざ開始です。
1人目、時計についての本の紹介。
機械時計というのはクォーツ式とか電波時計とかに押されていたが、最近また人気が出てきたという。30代くらいの方だったが、最近結婚が決まったらしく、お祝いに100万くらいする時計を買ったそうだ。すごい。
2人目、白輪剛史『動物の値段』『動物の値段 満員御礼』
輸送費などを考慮した動物の値段を提示している本。一番高い動物はシーラカンスで3億円らしい。コアラは無料(!)だけど、ユーカリの維持がなかなか大変らしく、年間でかなりかかるというのが面白かった。
ちなみにこの白輪さんという方は、この間の脱走したヘビを捕まえた園長で、めちゃめちゃ爬虫類に詳しい方だ。
3人目、ingectar‐e『あたらしい、あしらい』
最近についてのデザインの本。ちょっと昔のデザインはゴテゴテで目立つようなデザインが多いけど、最近のはナチュラルでさらっとしたデザインが好まれるらしい。この本の表紙もそんな感じになっている。
本を紹介したのは上品そうな婦人だった。デザイン系の仕事をしているらしく、最近のトレンドに乗れるように勉強するために買ったらしい。その姿勢は見習うべきだと思った。
4人目、あfろ『ゆるキャン△』
言わずと知れた日常系キャンプ漫画。アニメもドラマも大盛況である。
かなり本格的なキャンプ入門本ということで、最近のキャンプ界隈を牽引していると言っても過言ではなさそうな本。
自分は最初の二話までしか見ていないのだが、他の参加者のちょっとお年を召した女性は「アニメみました」って言っていたし、紹介者(主催者!)は57歳と言っていたし、すげえ~~ってなった。最近はこういうオタクコンテンツっぽいの(悪口じゃないよ)にも理解があってとてもよかった。
5人目、ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』
ネタバレは控えるけど、イメージより伯爵が結構かわいいのでオススメです。
吸血鬼を呼んだ理由として、推理小説が一因としてあるのだが、そこから推理小説の話に派生したりして楽しかった。
6人目、林真理子『8050』
8050問題とは、引きこもりの子供と親の関係で、ずるずると引きこもりから抜け出せなくなってしまった50歳の子供の世話を80歳の親がすることによって、介護とか収入とかの問題が生じることとかを言うみたい。
で、この小説はそういう話かと思ったら実は違くて、いじめられて7年間引きこもった主人公が、23歳の時に、自分を虐めていた人たち(だいたい医者とか一流企業)に民間裁判を起こしてプチ復讐するというもの。詳しくは分からないけどハッピーエンドになるらしい!
紹介者の方(前述した女性)にも身内に引きこもりが居て、希望的観測のような小説だと言っていた気がする。
以上が紹介された本だった。自分の知らない世界の本とかを知れてとてもよかった。あと、皆さん本を読んでいるだけあって沢山ものを知っているという印象。「~~という俳優がいますよね」とか言われてみんなウンウン頷いていたけれど、自分は知らなかったし。
帰りに、今回一緒にならなかった人たち3人と駅まで帰っていたのだが、その中の二人が『ドラキュラ』を読んだというふうだった。
今回は不在だったけど、月に小説100冊、漫画50冊読むとかいう活字中毒な人とか、海外ミステリーオタクの人もいますよという話だったので、次回以降話してみたいです。
以上でした。とても楽しかったです。
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