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【正体隠匿】のメカニクス"だけ"でゲームを作れるか 前編

ボードゲームアナログゲームには様々なメカニクスが登場します。
我等 人狼PLが愛して止まない『汝は人狼なりや?』は機構メカニクス:正体隠匿を搭載したゲームであり、このジャンルの代表でもあります。

で、この「正体隠匿」に やいのやいの言うのが今回の話になります。
では参ります。


◆正体隠匿とは

本題を始める前に大事な確認。
メカニクス:正体隠匿とは何を以ってそう呼ぶか、定義をしておきます。

これは至極 簡単で、読んで字の如く「正体(何をする者)を隠す」こと、定義するなら「正体を隠すことが有利となる」構造メカニクスを指します。

ここで注意が2つ必要です。
1つは「推理」は定義に含まれません。
隠匿と推理は表裏一体。正体を隠すのが有利であるなら、その敵にとっては正体を暴くのは有利に働くのは必然です。
が、しかし直に「正体を当てたら得点/勝利」と条件を与えてしまうと、それは正体隠匿ゲームでなく推理本位のゲームになってしまいます。

もう1つは、隠すのはあくまで「正体who done it」であり、「手札」や「動機」「凶器」ではありません。ポーカーやミステリー全般ではない ということです。

勿論、これらの別要素が正体と紐付いていて推理に絡んでくるのであればメカニクス:正体隠匿との親和性はあるでしょう。現に人狼ゲームはそのようにできています。
が、今回は これらを取り除くことに尽力します。

求めるのは"純粋な"正体隠匿ゲームです。

◆人狼ゲームは正体隠匿ゲームではない?

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