過渡期の初め

　皆さん、こんにちは。幼年期の終わりに来るのは、過渡期の初めじゃないかと思うんです。木賃もくちんふくよし(芸名)です。

　(´･Д･)」 え？ お前バカか？ ですって？

　違いますよ。ここは、

　(´･∀･)」 ヴァーカVer.Ka！

　って言うべきです。カトキのハジメだけに。

　さて。本日のお話はぶっちゃけ全然カトキハジメとは関係ありません。
　先日、ネット上で人と話していると、こんな意見が出てきました。

　今のご時世、「他人は金と注目を集めるための手段」という考えがまかり通っていて、人の繋がりは蔑ろにされがち。
　このまま社会はどんどん荒んでいって、また想像もつかないような恐ろしい事件が起こるような気がする。

　この文章の引用許可を取っていないので文章には加工を施し、発言者は伏せるが、特に前半は同意だ。全面的に同意という訳ではないが、

　「他人は金と注目を集める手段」

　になっている部分は否めない。いや、正確に言うと、これは今に始まった事ではなく、おそらく国や貨幣と言った文明を築き上げた頃には、そーゆー人間が発生していたと思う。と言うか、人の本質であるとさえ思う。

　では、この頃と今は何が違うのか。

　簡単に言えば、情報伝達速度が違う。
　文字も手紙も新聞も電話もTVもネットもSNSもないとなると、相手に直接話すしかない。つまり、100人に自分の話を伝えようとすれば、100回話さなきゃいけない事になる。実に効率が悪い。
　無論、広場で大声で演説をブッこいたっていいが、大半の人間は無視して通り過ぎるだけなので、労力はさほど変わらないか、下手すりゃ骨折り損のくたびれもうけだ。

　しかし、それでも話を聞かせる方法はある。

　端的に言うと、それが金か地位か技術か才能ってこった。

　金を使って、菓子でもバラ撒けば人々は足を止める。それが現実だ。
　金持ち、地位のある人、そして有名人。今風に言うならセレブリティだ。セレブって事なら話を聞いてもらえる。
　あるいは、類稀なる話術や美貌を持ってれば、相手してもらえるだろう。

　そして、これらは掛け合わせが可能で、相乗効果がある。美貌を持つ有名人で金持ちなら、なおのこと意見を届けられるのだ。
　いや、もっと正確に言うなら、美形だから有名になり、有名だから稼げるし、金を手にしたから拡散手段が増すのである。
　今風に言うなら「勝ち組」と言うところか。

　逆に言えば、最初に何も持っていなければ、増幅させる事が困難である。

　極端な例になるが、金でも何でも10,000のエネルギーを持つ者なら、1%の労力で+100になる。
　しかし、100のエネルギーしか持たない者は、100%の労力を注ぎ込まねば+100にならない。
　たった10しか持たない者は、100%の努力を10回して、ようやく+100を生み出せるのだ。

　基本的には「金持ち勝つ」と同じで、恵まれた環境や才能がある者の方が圧倒的に有利になるのが現実である。
　これらは決して逆転できない訳ではないが、逆転するにもそのための手段や才能や環境が必要となる訳だ。この差を埋める事は容易ではない。

　だが、最初に言ったように、情報伝達速度が大幅に上昇した。

　それによって何が可能になったか。

　持つ者と持たざる者の差が、歴然としている事に違いはない。
　だが、素のエネルギーが文明によって増幅され、いわゆる下駄を履いた状態である事は間違いないだろう。
　ざっと10倍ぐらいのエネルギー量にはなっていると思う。

　つまり、持てる者は100,000ぐらいのパワーに。
　持たざる者でも100。普通なら1,000ぐらいに嵩増しされているのだ。

　要するに今で言うと、スマホの１台でもあれば、スタートアップ環境を一転させ、大逆転を狙える可能性が高まったと言う事である。
　大逆転じゃなくても、そこそこ稼ぐ事は可能になってきていると言えるだろう。

　その一方で、それを悪用する連中も増えた。

　このまま社会はどんどん荒んでいって、また想像もつかないような恐ろしい事件が起こるような気がする。

　という後半部分はそーゆー事だろう。
　確かに、「他人は金と注目を集めるための手段」と言うような価値観が世間一般にも広がっているような気がしなくもない。

　だが、ワタクシはあんまり心配していないのである。

　もともと「警戒は重要だが、悲観しても得はない」という考えなので、心配は無駄でしかない。それに、この話に関しては反証が簡単だからだ。

　まず前述のように「他人は金と注目を集める手段」なのは昔からである。
　昔はそれをやるにも、技術や度胸やコストが必要だったが、今は低コストで実現可能になったため、本性が露呈しやすくなっただけ、という事だ。

　逆に本性を隠して接されるよりは、SNSなどに対する姿勢や普段とのギャップを見れば、危険は回避しやすくなるので、割と好都合である。

　そして、人の繋がりが蔑ろにされている、という部分だが、コレも実は半分ぐらい誤解である。
　友達と一緒に飲んでるのに、その間ずっとスマホをいじってる、、、なんて寂しい気はするが、そのスマホがSNSで他の友人と繋がってたりする訳だ。

　つまり、結局は人との繋がりを欲していたりする。

　結局、より多くの人間にとって、気負わない気軽な繋がりってのが理想なのかも知れない。
　目の前でスマホを弄られたら悲しい気持ちも理解するが、逆に言えば、こっちがスマホをいじってても構わない訳だし、お互いそれで気楽に過ごせる相手ってのは、実は素晴らしい事なのかも知れない。文字通り、知らんけど。

　そして、このまま社会が荒むかと言うと、これまた、案外そうならないと思ってる。

　理由は、

　(´･Д･)」 イタ電。

　ほんの25年ぐらい前まで、イタズラ電話ってのはそれなりに大きな社会問題だった。しかし、番号通知が当たり前になり、あっという間に廃れた。

　続いては、スパムメールだ。

　これも相当な問題だったが、フィルタリングやら何やらで、その数は一気に減った。

　おわかり頂けるだろうか。

　新しいメディアなりツールなりコミュニティが生まれると、そこには新たな文化やルールが形成される。
　そしてルールを破ったり、法の穴を突く連中が現れるのだ。無論、それに対抗してルールやシステムは見直される。

　今、ネットや、中でもSNSにおける致命的とも思える欠陥は、案外あっさりとルールやシステムが改善される事で解決しちゃったりするものなのだ。

　もちろんのこと、法が改正されようとも悪い奴は現れるし、馬鹿な奴もいなくならない。だが、それはツールの所為じゃない。
　むしろツールのお陰で炙り出されてる、とさえ言えるかも知れない。

　だから、本当の意味で見直さなきゃならないのは、ツールでもルールでもなく、人間の性根の方なのである。
　実際、SNSなんかのトラブルは、電話番号やキャッシュカードなんかとアカウントを紐付けするだけで、相当改善されるだろうから。

　むしろ警戒すべきはコッチ。
　とっくにワ ク チ ンを打ってるのに、むしろ 免 疫 が効果をなくし、多くの年寄りが引っ掛かった、

　(´°Д°)」 オレオレ詐欺の方が
　よっぽど実害のある問題なのである。

　旧式のツールに旧式の人間。結局、騙すも騙されるも人間の問題なんだよな。

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　この先にはカトキハジメに対する印象が書かれています。