A.I.
皆さん、こんにちは。タラちゃんとイクラちゃんを混同する人が多いと思う、木賃ふくよし(芸名)です。
ハーイ とバーブーとチャーンしか言えないのがイクラちゃん。
他にも、カツオとワカメがサザエの子だとか、タラオが波平の子だとか、国民的アニメの割に、意外と誤解される例が散見されるのは不思議なもんですね。
さて。本日の話題はサザエさんとは全然関係なく、人工物についてのお話。
先日、この記事を書いた所、割と好評だったので、それで思い出した話があります。
割と好評だった話。
さて。「人工物」と言うと、何だかどうにも不思議と理不尽にも、イメージが悪い。
そう。我々は「自然」とか「ナチュラル」「ビオディナミ」なんて言葉に不用意に惑わされやすく、「人工物」だの「ケミカル」「自然界に存在しない」だのと言う言葉に危機感を抱く。
理由は謎である。ビーバーが家を作るのは自然な事なのに、人間が家を作るのは不自然な事だと思ってしまう。
長期的に見て、自然を破壊する事が人間の未来を破壊していることに対する警鐘なのだろうか。しかし、実際にはそんな簡単に自然の猛威に勝てるはずがなく、むしろ人間は自然の猛威に打ち勝つべく文化を築いてきたのである。今、ちょっと自然の猛威にさらされてないだけで、自然を守らなきゃ、とか傲慢という他ない。
一部品種を絶滅させるか、という話ではない。それなら何度もやらかしている。また、必ずしも人間が手を下さなくったって、そもそも自然に滅びる種は存在するのだ。むしろそれが自然。他の動植物に比べると人間のサイクルが少々早いだけで、人間がいなくても繁栄する種と絶滅する種は存在するのである。
しかし、それでも人は「ナチュラル」なものに憧れを抱く。ナチュラルなものがより良く安全だという幻想を抱くのだ。
例えば、天然魚と養殖魚である。
とにかく、養殖魚と言うとイメージが悪い。身の締まりが悪い。脂が臭い。なんか健康に悪そう。そんなイメージを持ってしまうのである。
だが、本当にそうだろうか。
そもそも、我々は野菜を食う訳だが、野菜には「ナチュラル」なイメージがあり、野菜を摂取する事は善とされる。
しかし、
野菜の99%ぐらいは養殖なのである。
んで、農業に携わった事があればわかると思うが、
自然に任せて
育った野菜は
不味いのである。
形が悪いとか不揃いなのは仕方ないとしても、味や栄養価も低い上に不均一、筋張るし、虫喰いだらけになる。
残念だが、自然に任せた野菜は不味いし、手間をかけて育てた野菜の方が美味いのが現実なのだ。
人間は古来より野菜を養殖して、安全、安定、美味を追求してきた。その結果がコレなのである。
つまり、魚の養殖は単に歴史が浅いだけ。(せいぜい400年ぐらい?で、技術的に大きく発展したのはまだ100年程度) 2000年以上も歴史の差があって、簡単に勝てる訳がない。
ここから200~300年あれば、その頃には魚だって養殖の方が安全で美味いものが安定供給される日が来るのだろう。我々はその過渡期にいるに過ぎない訳だ。
それに、天然が美味くて養殖が不味いなんてのは幻想であるケースが多い。
天然魚は季節と天候と地域という自然に大きく左右される。その点、養殖魚はその振れ幅が小さいのだ。
要するに、自然界の最低値よりは人工の平均値の方が上、って事が普通に存在する。
詰まる所はイメージが先行していて、事実ではないのだ。
だいたい、人工イクラなんかが良い例である。
安い回転寿司で
回ってるイクラなんて、
どうせ人工イクラでしょ?
ってな話を山ほど聞くが、
今、出回ってるイクラは、
ほぼ全部ホンモノである。
コレも養殖技術が高まったお陰である。あと、冷凍技術と運送技術。
安さと長持ちが売りだった筈の人工イクラ。しかし残念ながら、人工イクラはわざわざ探さないと見つからないぐらいに廃れてしまったのである。養殖と冷凍と運送技術の向上で、そのメリットが失われたのだ。
ちなみに人工イクラの作り方。
この映像は最も簡単な作り方で、商品化されているものはもっと完成度が高い。よもや本物のイクラ(not天然)が復権してくるとは思いもしなかったのだろう。
高騰していたイクラの代用品として、人工イクラは目覚ましい発展を遂げた。
最初は動画のようにイクラの目の部分がなかった為、見た目に明らか。
素材の種類を増やし、三層構造にする事で、目玉が出来た。
しかし、この目玉が被膜に固着していたため、目玉が上に向かないという欠点があった。
だがコレは素材の比重を変える事でクリア。という歴史があるらしい。
とうとう見分けがつかなくなってきた。
※ 人工イクラと本物のイクラの判別方法には諸説あるが、イクラが塩漬けなのか醤油漬けなのかで違って来るので、必ずしも正しいとは言えない。
なお、目玉は比重の問題で本物も人工も上を向く。ただし、本物は目玉が卵黄部に繋がっているので、完全に真上には来ない。来ないが、一個や二個を比べてもわからないのが現実である。
明確な判別方法としては、湯掻くこと。
お湯をかけると白く濁る、という判別方法が流布しているが、軽く湯をかけた程度では温度が上がり切らず濁らないので、しっかり湯掻いて白く濁れば本物である。本物はタンパク質なので鶏卵のように白くなるが、人工は脂質なので濁らない。
ただし、最新の技術で作られた高級人工イクラは、脂質の分離(マヨネーズの色が変わる原理)を利用して、お湯をかけると白く濁るという噂もあるため、真相は定かではない。
なので、湯掻いた結果、噛めないぐらいに固くなったら本物。と言うのが、今のところ確実な判別方法である。
という話をしてたんですよ。
人工イクラがどんどん進化してるって話をしてたんですよ。
今はコスト面で廃れたけど、味やコスト、保持期間などで、人工イクラが本物を上回る日は来るかも知れない、と。
そしたら、話し相手がこう言ったんです。
(´°Д°)」 「いや〜、すごいね。人工イクラ。
このまま人工イクラが進化し続けたら、
そのうち、
孵って鮭になるんじゃない?」
(´・Д・)」 いやソレは人工と言うより人造、、、
なお、タイトルのA.I.とは、人工知能(Artificial Intelligence)ではなく、人工イクラ(Artificial Ikra)である。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。