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侵攻したロシアは悪い国?


 皆さん、こんにちは。謀略の黒幕はだいたいソビエトだって、80年代アメリカ映画とドラマが教えてくれたもん。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 さて。日本にとっては隣国でもあるロシアと、紛争状態に入ってしまったウクライナについてのお話。

 ぶっちゃけ、こーゆーのはちゃんと自分で調べて自分で理解しないと意味がないと思うのですが、あまりにも、


 (´・Д・)」 何で戦争してんの?


 とか、


 (´・Д・)」 侵攻したからロシアが悪い!


 みたいな意見を沢山見てしまったので、コレではあんまりにもあんまりなので、簡単に解説していこうと思う。

 ただし、以下に書かれる個別の言葉(地名・人名・組織名など)に関しては、それこそ勝手に自分らで調べてくれ。
 そこまで解説してるとキリがない。そしてワタクシはそこまで優しくない。あと、間違ってる箇所があっても知らん。

 なおかつ、今回の記事は世論の「侵攻したロシアが悪い!」という風潮に釘を刺すため、ロシア視点が強めになっている。ただし、ワタクシは別にロシアの肩を持つ訳でも、プーチン大統領に肩入れしている訳でもない。
 単に、ただロシアやプーチンを悪者にすればいい、という訳ではない事を説明する為である。
 なお、ワタクシは「喧嘩は両成敗」なんて寝言は言わない。戦争なんて起きない方がいいと思っている。それでも戦争が起きる理由は何なのかを究明して、後に活かす必要があると思うだけだ。

 では、簡単に解説していこう。

 事の起こりは1949年。第二次世界大戦の終結から、まだ熱も傷跡も癒えない時代である。
 二次大戦では手を組んだソビエトと米英だが、イデオロギーとしては噛み合うはずがない。
 お互いの傷は大きかった為、戦争は起きなかったものの、東欧を掌握するソビエトと西欧を引き込んだ米英の睨み合いが激化してきた。


 いわゆる冷戦の始まりである。


 そこで米英は、主にドイツとソビエトに対抗する為、北大西洋条約機構を設立した。
 北大西洋条約機構。いわゆるNATOである。

 なお、ぶっちゃけドイツは現在のNATO加盟国なので、事実上の敵はソビエト(も崩壊したからロシア)と言っていいだろう。

 時折、国連軍やNATO軍を世界の警察だとか正義の味方のように論じている人を見るが、決してそんなシロモノではない。大義名分はいくらでも付けられるが、要するに自国が得をする為の国際組織でしかないのだ。国連だって、言ってしまえば二次大戦の戦勝国側に都合のいい組織だし、NATOは英米が共産圏を抑え込む為の組織に過ぎない。

 まあ、とにかくソビエト・ロシアにとってもNATOは事実上の敵なのである。

 この間にも色々あるのだが、話は一気に飛んで40年後。1987年の冷戦締結。そして、1991年。ソビエト連邦の崩壊である。
 どういう経緯でそうなったかは今回の話に直接関係ないので割愛するが、これにより、ソビエト連邦は地図から消えた。
 かつてソ連15国と呼ばれた国はそれぞれの道を歩むこととなったのだ。

 このうちの1つが、今回の問題となるウクライナである。

 他にもラトビアやエストニア、リトアニアなどが脱ソビエト化した訳(1994年)だが、彼らはその際の後ろ盾をNATOに求めた。
 わかりやすく言えば、ロシアと言う暴力団がチームの解散を命じられた訳だが、傘下の構成員は行政の世話になって新しい仕事を見つけるしかない。行政の世話にならなければ、また元の暴力団に引き戻されるのだから。

 ※ ロシアが暴力団と言うのはあくまで比喩である。また、NATOを行政と例えたが、ぶっちゃけ、別の暴力団と思った方がわかりやすいだろう。


 実質、ソビエトで最も力を持っていたのはロシアなのだが、NATOとしては、このロシアの力を削ぎたい。一番手っ取り早いのは、ロシアと隣接する旧ソビエト連邦を寝返らせる事である。
 ラトビア、エストニア、リトアニアは直接隣接していなかったり、小国であったりするため、NATO側に回っても大局には影響しなかった。
 だが、そうも行かない国が出てきた。

 ウクライナである。


 ウクライナは国土も広く、国境も隣接している。NATO側に与すれば、ロシアは喉元にナイフを突き付けられる事になるのだ。
 ロシア側としては、これは何としても避けねばならない事態である。

 それだけではない。大きな問題はもう1つある。

 不凍港だ。


 極寒の地であるロシアは、冬でも凍らない港を確保する必要がある。これを失うことは軍事的にも経済的にも致命打となる。
 この確保に踏み切ったのが2014年のクリミア併合だ。

 ※ 乱暴な説明になるが、法的にウクライナの領土であるクリミア半島を、ロシアが半ば強制的に併合した。


 なんでこんな事になったかと言うと、時はクリミア併合の10年前、オレンジ革命まで遡ることとなる。

 簡単な話、基本的には親露派が多かったウクライナだが、ウクライナにはウクライナ人をはじめ、当然のことながらロシア人も住んでおり、他にはルーマニア人、ベラルーシ人、クリミア・タタール人、ガガウズ人、ユダヤ人などが住んでいる。
 また首都であるキエフの名からもわかるように、もともとキエフ大公国(ロシアのルーツともされる)だったのはウクライナだから、ウクライナこそが真のロシアと考える人もいるそうな。日本で言えば遷都してないから京都が首都だと言う感じか?

 こういった民族間問題を浮き彫りにしたり、また、ウクライナ東西の立場を明確にしたのがオレンジ革命だ。
 また新しい話が加わってややこしくなるので簡略化してしまうが、ウクライナの西側は親欧派、東側は親露派に分かれてしまったのだ。
 しかも、それはわかりやすい形の「大統領選挙」という形でぶつかる事となる。

 ヨーロッパに帰属したい西側と、ロシアに帰属したい東側。
 しかも、この選挙は親露派が勝利するも、不正があったと再選挙となり、親欧派が勝利したのである。
 ロシアからすれば、NATOの駒が陣地に来たも同然なのだ。

 わかりやすく言おう。
 この日本に東京と大阪しか存在しないとして、トヨタのある愛知の税金をどちらが手にするか、と言うようなものだ。もともと東京側だったのに、愛知が大阪に尻尾を振ったと知ったら、たまったものではない。

 随分と一面的な解説になるが、要するにロシアからすれば、喉元まで迫り来るNATOのナイフを押し退けたいのである。
 そして、ウクライナも、ヨーロッパという大樹に巻かれたい西側と、ロシアと言う長い尻尾の陰に隠れたい東側で揉めているのだ。

 ※ 実際にオレンジ革命後、西側は政治的な内紛で縮小し、次には東側が勝利。そして2014年のウクライナ騒乱で再び敗走することになる。

 これで、大体お分かりいただけたであろうか。

 何故交戦に至ったのか、誰が得をして、誰が泣きを見ているのか。
 それを知りもしないで「侵攻したからロシアが悪い」なんてのは、流石に筋が通らないと思うのである。国際法的に見ても、ロシアも悪いがウクライナも悪い。どちらにも違反はある。
 何も知ろうとしないで「戦争は良くない」とか、訳知り顔で「次は日本が攻められる」とか言ってる人が散見されるが、問題の根本を学ぼうともしないで、ただ物事の善悪を簡単に決めつける事こそが、戦争の火種になると考える次第である。

 その上で、解決できる問題は何か、回避できるトラブルは何か、考えていきたいと思う。

 それぞれの事情を知ったら、何も出来ないじゃないか。という声もあるだろう。
 だが、一方の事情しか知らずに事を起こすより、それぞれの事情を知った上で何も起こさない方がいいじゃないか。
 ワタクシは、そう思うのである。

 ウクライナにはウクライナの事情がある。ロシアにもロシアの事情がある。そして、NATOにもNATOの事情があるのだ。お分りいただけるだろうか。


 今回はロシア視点が強めだが、ワタクシは、「だからロシアが悪くない」なんて、


 「露ほども思っちゃいない」のである。





 (´・∀・)」 露西亜ロシアだけに。


 
 ※ この記事はすべて無料で読めますが、書きたくもないシリアスな時事ネタを書いたので、投げ銭(¥100)をもらってもバチは当たらないと思うんですよ。
 あと、本文中に間違いとか色々あると思うので、それこそちゃんと自分で調べてね。こんな事に駄文を鵜呑みにしちゃダメよ。
 なお、この先には本音が色々とダダ漏れになっています。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。