【立春】茶道からヒントを得る5分間 #2
*このマガジンは音声配信「茶道からヒントを得る5分間」を記事化したものです。 500年以上の歴史がある茶道の世界から、現代の日常を心穏やかに豊かに生きるヒントを5分間でお伝えするというコンセプトでお届けしています。 音声でお聴きになりたい方は下記のラジオからご視聴ください。
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さて今回は
二十四節気の「立春」という言葉から
ヒントを得ていきたいと思います。
皆さんは季節の変化に気付く方ですか?
茶道をしていると季節の変化、移ろいを感じることができるとよく言われます。
「立春」は暦の上で「今日から春になる」というはじめの日です。
暦の上でと申し上げましたが、
国立天文台が太陽の動きを実際に観測しており、私たちの生活の目安や季節を表す言葉としてちゃんと機能しています。
毎年微妙に日にちが違うのもこのためで、
今年 2022年の「立春」は2月4日です。
1年に4回
「立春」「立夏」「立秋」「立冬」
と季節が変化していきますが、
それぞれに「季節の分かれ目」である「節分」があります。
「立春」の前日の豆撒きの「節分」だけではなくて年4回あります。
2022年は、
立春が2月4日
立夏が5月5日
立秋が8月7日
立冬が11月7日
です。
「立春」から次の「立夏」まで約90日。
その間に
→雨水(うすい)
→啓蟄(けいちつ)
→春分(しゅんぶん)
→清明(せいめい)
→穀雨(こくう)
という小さな季節の節目(ふしめ)があり、季節が15日ごとに変化していきます。
さて「立春」を迎えると
茶席の趣もどことなく春を感じさせてくれるものになります。
「百花(ひゃっか)に魁て(さきがけて)花を咲かせる」と言われる梅は
「春告草」(はるつげぐさ)とも言われます。
茶道のお稽古でも、
和菓子やお茶碗、お抹茶を入れる棗など
梅のモチーフやデザインが増えていきます。
実際の梅をかざらなくても
茶席では、寒くても春に向かっていることに気づかされます。
暦を知り、季節の言葉を意識していると、日々の生活の何気ない変化により気付くことができます。
茶道をしている方はお道具の趣向など気付くことが多くなり楽しみもより広がりますね。
茶席の中で気づいた季節は、日常の生活でも気付きやときめきをもたらし、生活を豊にしてくれる事でしょう。
さて、皆さん、
外を歩いている時に、もし梅の木や桜の木を見つけたら、ちょっと立ち止まってみてください。
ふっくらとした梅のつぼみや、運が良ければ一輪、二輪、咲いている花を見つけることもできるかもしれません。
桜の木も一見何の変化もないように見えます。
しかしよーく見てみると「越冬芽」と言われる蕾も春に向けて少しずつ準備をしているように見えます。
寒い冬の中で耐えて、春になって花を咲かせる。
眠っているように見えて、実はエネルギーを貯めています。
もし皆さんの中で「今辛いなあ」と思う事があれば、それを
「自分は今エネルギーを貯めているんだ」
と変換して考えてみてはいかがでしょうか。
季節も自分も確実に前に進んでいます。
そんな風に感じさせてくれるのが「立春」です。
以上、
「茶道からヒントを得る5分間」でした。
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