「誰にとっても同じ意味」へと向かう、数千年の歴史 −読書メモ:アンドレ・ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』
以前、「都市」という、確率を制御するための人工空間について論じる際に取り上げた、アンドレ・ルロワ=グーランの『身振りと言語』。
今回は「意味」という問題に関するお話である。『身振りと言語』では、言葉が「手」そして「声」から切り離せないものであることが指摘される。
文字以前 言葉といえば、純粋に頭の中、心の中のものであり、泥臭い「手」や、いい加減な「声」とはレベルが違うと考えがちである。
しかし「手」や「声」こそが言葉の最初の住処であった。
文字が使われるように