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2024年11月5日(火) 米国経済ニュース




1.米国市場の概要

  • 冬時間開始 米国は日曜日から冬時間に移行し、取引時間が1時間遅延。市場閉場は午後5時(日本時間午前7時)に変更され、取引終了が遅れた影響で、速報動画も通常より遅めの配信予定(18:30~19:00頃)。

  • 市場動向 米国大統領選挙が目前であり、投資家の警戒感が高まる中、主要指数が下落。

    • ダウ平均 -0.61%(前日比207ポイントの下落)

    • S&P 500 -0.28%(約4,120ポイント)

    • NASDAQ -0.33%(約13,010ポイント)

    • ラッセル2000 +0.43%(小型株が堅調)


2.コモディティ・為替・仮想通貨

  • OPEC+ 経済見通しの不透明感から12月の増産計画を1ヶ月先送り。原油価格が上昇傾向。

  • 金価格 0.09%の下落で27,466ドル(トロイオンスあたり)。不安定な市場環境により金はレンジ内で推移。

  • ドル円 152.216円で高止まり。ドル高円安基調が続いている。

  • ビットコイン 67,000ドル近辺。仮想通貨市場は先月から続く強気トレンドを維持している。


3.指標・インデックス

  • Fear & Greed Index 43でやや警戒感が高まりつつある状況。1ヶ月前の73(強気)から、1週間前の60(まだ強気)を経て、下落基調が顕著。

  • VIX指数(恐怖指数) 20.93。大統領選挙直前のため、ボラティリティが急上昇しつつあり、8月以降で20を超えたのは3度目。


4.国債利回り

  • 10年債利回り 4.35%(やや下落)

  • 2年債利回り 4.16%(同様に下落)

  • 債券市場も大統領選を控えたリスク回避の動きが出ている模様。


5.株式市場の詳細な動向

  • プレマーケット 下落スタートの後、持ち直す展開が見られるも、午後1時頃から売りが強まり、終盤に再び売り直される動きが顕著。

  • 日足チャート 先週木曜日の急落によるレンジ相場が続いている。金曜日の上昇の後、今週は木曜日の大陰線の影響を受けて推移し、依然として方向感を欠く展開。


6.グロース株とバリュー株の動向

  • グロース株が一時的に弱含むも、買い戻しが入り、再び売り直される場面が目立つ。

  • 主要銘柄

    • NVIDIA 一時2%上昇後、終値では1%未満に上昇幅縮小。

    • テスラ -2.3%の下落。

    • エネルギーセクター 原油価格上昇の恩恵を受け、Exxon Mobilは+3%上昇。

    • シャーウィン・ウィリアムズ ダウ採用銘柄で+4.67%と大幅上昇を記録。


7.ニューヨークダウの構成変更

  • 構成変更 NVIDIAが新たに採用され、Intelが除外。

    • 背景 NVIDIAは株式分割により株価が130ドル前後まで引き下げられ、ダウの構成銘柄に適した価格水準になった。

    • 過去の傾向 1972年以降のデータでは、ダウから除外された銘柄が1年後に平均17.5%上昇し、採用された銘柄は平均10%の上昇にとどまる傾向がある。今後、Intelの株価が上昇しやすい一方で、既に年初来179%上昇したNVIDIAの上昇余地には疑問が残るとの見方も。


8.ウォーレン・バフェットの投資行動

  • 投資戦略の変更

    • Apple株を追加売却 バフェットの保有現金は3,000億ドル超に達し、キャピタルゲイン税引き上げを見越した保有株の売却を進めている。

    • バンクオブアメリカ 長年の保有を一部売却し利益を確定。この動きによりバフェットが米財政赤字拡大に伴う税負担の増加を警戒しているとされ、多くの投資家が注目している。


9.大統領選挙の動向と注目州

  • 注目州アイオワ 過去2度トランプ前大統領が勝利したアイオワ州で、ハリス氏がリードしているとの世論調査が話題に。

    • 世論調査 ハリス氏47%、トランプ氏40%。特に高齢女性や独立系の有権者がハリス氏の支持を押し上げている。

    • 共和党下院議員の苦境 アイオワ州の共和党下院議員2名が接戦となり、議会過半数の維持が危ぶまれている。


10.大統領選後の株式市場の見通し

  • 過去の統計 大統領選挙後の6ヶ月間は株価が平均8%上昇する傾向があり、投資家は選挙結果を見届けた後の買いを狙っている。

  • シナリオ別株価影響

    • ハリス氏が大統領、民主党がねじれ状態 増税策が抑えられるため株価にはプラス。

    • トランプ氏が大統領、共和党が議会過半数 減税政策が予想され、株価が5%〜10%上昇の可能性。

    • トランプ氏が大統領でねじれ議会 0%〜5%の上昇が期待されるが、一部の移民制限や関税引き上げの可能性もあり、一時的な調整リスクあり。


11.今週の注目イベント

  • FOMC(11月8日)

    • 政策金利 市場予想は0.25%の利下げ、株式市場への影響が注目。

    • ミシガン大学消費者信頼感指数 景況感を示す指標として市場の注目を集める。

  • 決算発表 半導体業界に大きな影響が予想されるアームやクアルコムの決算発表が水曜日の取引終了後に予定されており、これにより関連セクターの動向が左右される可能性がある。

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