火車は、悪行を積み重ねた末に死んだ者の亡骸を奪うとされる日本の妖怪である。
宮崎県の火車の伝承としては、怪異・妖怪伝承データベースには9例が取りあげられている。
なかでも詳細に報告されているのが、田中熊雄『宮崎県庶民生活誌』(日向民俗学会事務局、1981年)である。その該当箇所を引用する。
(田中熊雄『宮崎県庶民生活誌』日向民俗学会事務局、1981年)
令和6年8月28日から29日にかけて多くの竜巻が発生して大きな被害をもたらしたが、そこで初めて、宮崎県が竜巻の多い県であることを知った。
竜巻や突風に関係する民俗伝承がないか思い浮かべたときに「火車」の話を思い出したので、ここに紹介した次第である。