これまで日野巌の年譜を作成するために資料を収集してきた。
新たに広島県で刊行された熊平源蔵編『抜萃のつゞり その25』(熊平製作所, 1965)に日野巌が寄稿していることが分かった。
取り寄せて目を通してみると大変貴重な寄稿であった。日野にとって妖怪研究は気分転換であったとのこと。他分野を研究することの効果やそれを実現している著名人を紹介している。その中には澤田四郎作の名前も登場する。
日野が67歳、宇部短大教授時代に学生に寄せた文章であるが、現在で言えばいわば在野のすすめみたいなものであろう。