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フェミニストの世界観
客観的行為主義から主観 的関係主義へ 沼崎一郎
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsl1951/2004/60/2004_60_101/_pdf/-char/ja
先日面白い論文を見つけた。東北大学文学部教授の沼崎一郎氏の論文だ。彼の思想信条がこの論文には綴られている。端的にいうと彼はフェミニストだ。
ツイッター、特に筆者のアカウントをフォローしている方や、筆者のnoteを読んでくださっている方にとって、フェミニストの印象はあまり良いものではないと思う。何かにつけて性暴力だの人権侵害だの性差別だのとイチャモンをつけて回っている集団のことである。中には「たしかにこれはひどい」と思わされることがらもあるにはあるのだが、大半は女のわがままを凝縮したものにほかならない。特に表現規制に関して煮え湯を飲まされた人は少なくないのではなかろうか。
この論文はそんなフェミニストたちの世界観の理解を深めさせてくれる。フェミニストたちが何をどのように考えているのか、世界はどのようにあるべきだと考えているのかがとても良くわかった。ぜひ読んでみて欲しい。
読むのが面倒くさい人向け、読む前にどんな事が書かれているのか知りたい人向けに、要点を書こうと思う。
この論文は、既存の法秩序に対する挑戦を試みている。主にセクシャルハラスメントを中心に、人権はどうあるべきか、人権擁護はどのようになされるべきかということが書かれている。
まず筆者が気になったのは次の文章だ。
セクシュアル・ハラスメント概念は、行為の不当性の根拠を二重の意味で
「脱客観化」する。一つは、不当性の判定基準が感情であるという点である。もとより感情には個人差があるから、行為の不当性にも個人差が生じる こととなる。ある「同じ」行為の不当性を一意的に定めることができないという意味で、客観的でない。もう一つは、不当性の判定基準が不快感である以上、不快感の有無を認識できるのは不当性を訴える被害者本人だけだとい う点である。
ツイッターではよく話題に上がる「同じ行為をしたAさんは何も言わないのに、Bさんはセクハラだと訴える。それはおかしい!」という意見を真っ向から否定するものだ。判定基準は感情であり、感情は人それぞれ違うのだから、行為によってセクハラかどうかが決まるのではなく、セクハラと感じた人がセクハラかどうかを決めるということを言っている。そして、セクハラと感じる基準はこれもまた行為の内容に決まるのではなく不快感の有無で決まるというのだ。
つまり、セクハラにおいては、告発者女性が法律であり、絶対の基準であることを示している。
また沼崎氏はこのような主張をしている。
(行為の不当性の根拠を個人のお気持ちで決めることにより)「感情の権利化」あるいは「権利の主観化」を実現する。感情の権利化とは、不快感からの自由を権利として保障するということだ。
※カッコ内は引用者
筆者はこれを読んでとても驚いた。しかしそれと同時に、ツイッターで日々行われている不毛な論争の原因がここにあると確信するに至った。
アンチフェミニズムを展開している人の多くは次のように考える。
「多様性とは他者に対する不快感と共存すること」
「表現の自由戦士」と揶揄される山口貴士弁護士も自身のブログで次のように語っている。
「自分が不快に思う、あるいは、嫌いな表現」を守らない限り、「自分の好きな表現」も守れないのです。
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2012/12/post-d039.html
ところが、フェミニズムの観点では全く逆なのだ。多様性を口では言いながら、実際には自身の不快感を基準に自身に対して不快感を与えたものを断罪する権利があると主張しているのだ。
フェミニズムとは単なるエゴイズムであった。
そして沼崎氏はこう締めくくる。
今後の課題は、いかにラディカルな「被害者中心主義」を法制化し、弱者の
権利を法的に担保するかである。ラディカルな「被害者中心主義」が既存の法体系の諸前提に挑戦するものであるだけに、それは容易ではない。抵抗も根強い。しかし、だからこそ、挑戦し続けなければならない。
明確に既存の法秩序に対して挑戦をしている。筆者は、我々自由と平等を愛する者にとって、フェミニズムとは敵であると再確認するに至った。フェミニズムは徹底的に叩き潰すべきだ。
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