LiDARスキャナで部屋を3D化してBlenderでツーバイ材DIYの設計したらうまくできました
引っ越しに伴い、洗面所の空間活用について検討していました。ドラム式洗濯機の上の空間をうまく使いたいところですが、幅に余裕がなく既製のラックを導入できず困っていました。ないなら作ればいい、ということでDIYを画策。机や棚のようなモノとは違って空間を相手にするので、どう設計したものかと思い悩んだのち行き着いたのは「部屋の3Dスキャン」と「CADソフトによるレイアウト検討」でした。ググってみても事例が見つからなかったので、ここに残しておきます。
iPhone12 ProのLiDARスキャナで部屋を3D化
自分が保有している iPhone 12 Pro Max には『LiDARスキャナ』が搭載されているので、これを使えないかということで見つけたのが「3d Scanner App」。すぐに試したところ、期待した通り空間をスキャンでき、上の写真のテクスチャ付き3Dモデルを作り出すことができました。とりあえず試すつもりで片付けもせず撮影を始めたので、お見苦しいところはぼやかしています。。
3DスキャンしたモデルをBlenderに取り込む
「3d Scanner App」からは様々な形式でエクスポートできます。今回は3Dモデリングソフトに Blender を選択しており、OBJ 形式で取り込みに成功しました。設計時のイメージはこんな感じです。テクスチャも綺麗に反映されています。
いろいろと試行錯誤して、どんな資材が必要かを決めていきます。今回は木材カット無料の IPC DIYLab. さんの商品ですべて済ませることにしたので、商品情報から寸法を集め、Blenderのオブジェクトに反映していきました。画像の中の赤い領域は、水道のホースやコンセント部分で抜き差しのために必要なところと、洗濯機からホコリを取り出すための空間を示しています。
Blenderの数値を原寸/実寸にすると便利
「3d Scanner App」から取り込んだスキャンモデルは、割と原寸に近い形でBlenderに取り込まれました。微調整は必要でしたので、実際に部屋の天井の高さなど計測してスケールを合わせました。ツーバイフォー材は<3.8cm×8.9cm×長さ>なので、 下の画像のように寸法を入力しながら調整していきました。その他、ラブリコやディアウォール、棚板なども原寸大でオブジェクトを作って配置しています。
完成!
Blender上ではもっと凝ったものを考えていましたが、結局このようにシンプルな形に落ち着きました。紙とペンでやっても同じ結果だったかもしれませんが、Blender上で視覚的に試行錯誤できたので納得感があります。
※2021年10月12日追記
『メーカーがその向きで棚の柱にするなと言ってる』とご指摘をいただきました。出典を見つけられなかったのですが、参考にされる方はご注意ください。私も安全に配慮して設計を見直したり、定期的な点検を行っていきます。
【ご参考】 IPC DIYLab. サイトに掲載の設置例
https://diy-lab.jp/goods/detail/2564/
おわりに
作る過程も楽しめて、大変よい経験ができました。さらなるアイデアとして、「VRゴーグルを着けて部屋の中で実際にプレビューする」ことも思いつきましたが、機材と経験もないため今回は見送りました。ARもアリですね。Blenderは初めて使いましたが、これから同じようなことをされる方のために参考リンクを掲載しておきます。
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