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大人の読書感想文:ワイズカンパニー

読みました。電子書籍で。。。これは電子書籍で買って大正解って感じですね。なぜなら「ずっと手元に残したい」から、、、

このnoteを読んでいるような人であれば、日本が誇る経営学者、野中郁次郎先生のことなんて十分わかっていると思いますので、詳細は割愛しますが、野中先生の今までの集大成、と言っても過言じゃないんじゃないか?と思います。

でも、正直言うと取っつきにくいです。経営学なんて通り過ぎて哲学書です。年末年始休暇で読もうかと思いましたが、最初の方は、読んでいても自分の中に入ってこないで、何回も読み返しちゃいました。(特に第二章)

多分、この「哲学的な思想」って組織開発にはいちばん重要な部分なのだろうな〜って、全文を読んだ後に感じました。なぜなら、組織とは個人が集まって、ある目的達成のために時限的に結成されたチームなのだから。。。

個人を蔑ろにした組織なんてありえないし、個人と個人を紐付けられなければ、組織である必要もない。だからこそ、「個人とは何か?」を問い続ける哲学的要素は重要なのだと理解しました。(野中先生、竹内先生が本当にそこを訴えたいのか?はわかりませんが、、、)

私も哲学は疎いのですが、ハイデガーについては知っておいてから読んだほうが良いのかもしれません。(どうやら日本語訳を読むよりは原文を読んだほうが良いらしいのですが、なんとも難解な英語のようです。)

毎度の如く、内容の詳細については書くつもりはありませんが、野中先生、竹内先生、これだけは言わせてください。

「著書の中にはミドル層の大切さが説かれていますが、実際のケーススタディについては経営者の名前ばかりじゃないですか!お忙しくて時間がないのもわかりますが、是非とも場作りを実践するミドル層の動きについても研究対象にしてください。」

こういう経営に関する本って、どうしても経営者に目が向いてしまうんですよね。。。確かにボトムやミドルだけ頑張っても、組織開発やSECIモデルを回すのは難しいと思います。(現にSECIモデルを立派に回していても、組織の圧力で解体させられそうな事例を知っているので、、、)

でも、トップが旗を振ったとしても、実際にSECIを回す場は、そこに参加する全員だし、それを焚きつける「SECIプロモーター」がいてこそだと思うのです。そんな無名なプロモーター達にもキチンとスポットライトを当てることは出来ないですかね?そう、プロジェクトXのような感じで。。。

中々研究対象としては時間が取られてしまう対象なのかも知れませんが、そこに注力して研究する方が現れてほしいと切に願います。


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