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【詩】砂

子どもたちと遊んでいると
穏やかに晴れた空から
砂が降ってきた

砂は
はじめは美しく輝いて
みな歓声を上げた


知っていた


酷いことが
起きると


砂は
すぐにノイズとなって視界を遮りながら
勢いを増した

歓声は消え
光は褪せていく

暗闇になる前に
地下の部屋に急いだ

手分けして避難させ
重い扉を閉めた


聞こえる


扉の向こうから


争いあう声が
雷鳴のように



どれぐらい続くのだろう
明日もだろうか
その次の日も
またその次の日も

固く冷え切った手で
子どもたちを抱きながら思った


この部屋は崩れない
私が作ったのだから
脅しに屈することはない
私の思いそのものなのだから


でも

いつの日にか必ず

守ることができたと思えたときには

子どもたちも
私も外に出る


そして

砂は降らせない
私のいる世界では

絶対に