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違う神話を持つ私たちは
「人間も冬は弱っていかんからな」
という言葉の通り、冬になってからえらく体調を崩すようになってきた。相変わらず雨の昼下がりには布団から出られないし、なんなら晴れの日もそうだ。考え込むとまた碌でもない結論に至りそうになるので冒頭の言葉を自分に言い聞かせるようにしているし、多分本当にそうなんだろうと思う。
少し前から、長く音沙汰のなかった人と生活の半分くらいを共にしている。奇妙なほど色んな偶然が重な
ひかり野へ 君なら蝶に乗れるだろう
ひかり野へ 君なら蝶に乗れるだろう
-折笠美秋
四国に住む父方の祖父に最期に会ったのは2019年の年末でした。いつものように過ごし、美味しいご飯を食べさせてもらい、一泊だけして次の日には家に帰りました。その頃の祖父は身体が丈夫で、よく食べよく飲み、朝はいつも趣味のサイクリングで遠くまで走っていました。
その前は同年の8月に夏季休暇を利用して4日ほど滞在し、朝の海や
燃える指 あるいはそれらと同等の光を数えて生きていきたい
南寄りの日が差し込み
思考が少しずつ加速する
冬至の色を匂わせて
こうしてこの部屋に
冬の朝はやってくる
あなたをずっと覚えている
表情や声は思い出せなくても
気配は鮮明に
その身から立ち上る煙のことを
深く愛した私のこと
魂が既に知っている
見えなくても見えていて
そこになくても確かにある
そういうことを
言ったことはなかったけれど
多分 信じてくれただろう
声に出して共有したことが
私たち