泉【詩】
小さな希望が
泉となって湧き出てた日のことを
覚えてるだろうか
それが
ささやかな流れとなり
川へと合流して
大海へと流れ出る日
あなたもわたしも
それを見ることも知ることもないのだけれど
小さな瓶の中にいる誰かが
大海の美しさに感嘆し
そこに昇る朝日に目を細め
その瓶から抜け出そうとする時
あなたとわたしは
温かい海の中にいて
わたしとあなたは
もしかしたら
幸福を感じるのかもしれない
言葉の泉が
感情の海が
誰かの愛が
繰り返し繰り返し
流れ出ていくのを
どこか海の深く
一番温かいところで
感じることなく感じていられるといい
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