今更だけど「まどマギ」を観た話1
これは、アニメシリーズ「魔法少女まどか☆マギカ」をやっと初見で見始めた記録である。
プロローグ
刀ステバレあり感想記事を書こうとメモやnote画面に向き合ってふと思った。
感想を書くにあたる教養がなさすぎる…!
初見の悲鳴をかなりの枚数で紙に書いてはいたが、いざ記事に起こそうとしてもうまくまとまらない。ひとえに今までの諸々の経験の浅さである。
なにか自分の中の解像度を上げるものを観たい。
そこで思い出した。刀ステと並んで話題にあがるのを散見した「まどマギ」のことを。
有名ながらも「画の印象からの世界観のやばさで裏切られる」くらいの認識しかなく、観る機会を逃していた作品だ。
そんなわけでまどマギ鑑賞記を繰り上げでお送りいたします。
(刀ステ記事にはあとからの知識も踏まえつつ当時の何もわからないころの気持ちがちゃんと区別してわかるようにまとめる所存です。)
1日目 第1話~第3話:えっ……?
つぎつぎに目に飛び込む、非現実的なほどありったけの敷地面積にたっぷりと積まれた無機物の織りなす背景画。
見覚えのあるような……?と思ったらシャフトだった。なるほど。
最初の夢でのシーン、未来の英雄になる主人公が夢で不思議な託宣を受けて……みたいに一瞬見えたけどささやかな疑問が生まれた。
なぜまどかはあの場面を「結末」と断定できたのだろう?はじめての、しかもいきなり見せられた光景なのに。
冒頭の日常パートは作画面での謎の世界観を追うのに集中してしまった。お母さんのキャラかなり好きなタイプ!それとお嬢様はいつか絶対巻き込まれる被害者ポジションかな、と察してしまった。
そうこうしているうちに戦闘シーンが増えていく。魔女の結界、完全初見だったら恐すぎて頭痛くなってたかもしれないくらいに禍々しく鮮やかだ。
黒ウィズとのコラボのおかげでデザインを軽く知っていたので一命はとりとめた。
そしてマミさんかっこいい!得物の銃を撃っては投げ撃っては投げ、また優雅な動きで補充する動きに見惚れてしまった。魔法少女としての効率よりも使命に篤い綺麗すぎるくらいの先輩、その裏では孤独と戦い続けてきた哀しみ。序盤で登場するめっちゃ頼れて幸せにしてあげたくなるタイプじゃないか!
マミさんとあまり良好な関係ではないようなほむらちゃん、学校での挙動といいまどかへのアプローチといい嫌な予感しかしない。
感情表現の方向は真反対だがな、ちょうど一か月前にあなたみたいなしんどさの塊の方を観た気がするんだ。嘘だと言ってくれ。しかも突き放してるように見られてしまってドツボにはまってる感がある。なおのこと心臓に悪い。
各メインキャラにテーマカラーがあり、はっきりした性格というかポジションがあったので最初は一辺倒なキャラ付けばかりかと不安だった。しかしふとした場面にみせる心のやわらかい部分が妙に現実味がある。
本当にこの子たちは思春期の女子中学生なのだ。開始2、3話にして少女たちを「そこに確かにいる存在」と認識し愛着がわいた。
そんな所に第3話ラストがドストレートアタックを決めてきた。
エンディングで頭を抱えてうめいた。本当だぞ?
Kalafinaの声やっぱりいいね、戦闘燃える!とか思ってたら……。戦闘BGMがいきなりスタッフロールになってるってことはこれ真エンディングじゃないか……。マミさんは導入にすぎないと……?むごいわ……。
CoC的にいえば、シナリオ開始時点で覆しようもなく亡くなってるポジションということだ。そんなところに繊細な表情で愛着をもたせたキャラを持ってきたあたりにこのシリーズの容赦なさを感じた。しかも戦闘開始からの残虐シーンまでのテンポが早すぎて空恐ろしい。
いつか黒ウィズにまどマギコラボが復刻された暁には前回以上に容赦なくお菓子の魔女をボコボコにしようと心に決めた。
2日目 第4話~第6話:闇のゲーム…?
惨劇でメンタルがやられたさやかとまどか。いや、あんな場面見せられたら仕方ない。画面の前の私もそこそこ心がやられた。
私は根っこの思考がかなりまどか寄りな自覚があるのでどうかうまく立ち回って、とまどかの武運とみんなの幸せを願わずにいられない。
ほむらちゃんの様子からしておそらくまどかが何らか重要な存在だと思われてるっぽい。ますます一か月前の光景がよぎる。まどマギの脚本家と刀剣乱舞原作プロデューサーが同企業という事実がさらに私の心をざわつかせる。
そして身を引こうとしたところに舞い込む仁美ちゃんの危機。「魔女の口づけ」なるファンタジーな呪いが導く惨状(未遂)の内容が対照的に地味かつリアルで落差がめちゃくちゃ怖い。よくやったよまどか……!
さやかのパートもなかなかに私の心を突いてきた。他人を想う気持ちをどう行動で表すか、真にその気持ちは伝わっているか。反対からみれば相手の好意を自分からはねのけてお互いを傷つけていないか。
さやかは感情や表情の起伏が激しく直情的、そしてまっすぐなやさしさと思春期ゆえの揺らぎもあって魅力がどんどん増えてゆく。だからこそ他人のために怒りをあらわにするシーンには1日目のキュゥべえのセリフも手伝って、若干の不安がよぎる。いつか唐突に闇落ちしそうで気が気じゃない。
杏子は2日目の範囲ではめちゃくちゃに強いやつとしかまだわからない。槍からの多節棍からのチェーンとはまた多彩な……。この子の登場で一気に身内の殺伐感が増した印象。いつもお菓子をばりばりむしゃむしゃと食べる表情がかなり好きだ。
そして第6話、合間に金言を言ってくれるお母さん(推し)のおかげでまどかが結果的にとんでもないことをしてしまったけど、それを補っても余りあるやばい新事実をみんなが知ってしまったわけだ。
お い キ ュ ゥ べ え ?
それ契約時に言ってないな?そういう大事な移動はちゃんと言って?手元の六法全書をめくりたくなる案件だ。
でもキュゥべえ、多分人じゃないから法律とか関係なさそうなのが非常に腹立たしいところだ。たぶん法に則った契約無効とかが主張できない。不服ながらも着席せざるを得ない。
ここからグリーフシードをめぐる殺伐としたバトルロワイアルかと思いきやラストでSFや某都市伝説の雰囲気が強くなった2日目。ここからどうなるのかとても楽しみになってきた。