カラマーゾフ2
カラマーゾフの話をします。
カラマーゾフを読み始めたのは、興味本位というか、訳者の亀山先生がNHKの『100分で名著』に出演していた回が面白くて、「この人がそんなに良いと言うなら……」という理由で読み始めた。
それがまさか、こんなに面白いとはね。
なんというか、私が考えていたことのすべてが、そこに書いてある。亀山先生も、中学生だか高校生だかの頃、カラマーゾフだか罪と罰だか、とにかくドストエフスキーの作品を読んで、「これは自分のことだ!」と思ったとのことだった(なにか、親御さんと折り合いが良くなかったらしい)。
今まで小説を読んでもあっという間に眠くなってたのって、そういうことなのかな。自分のことが書いていなかったから……?
カラマーゾフは本当に面白い。なにやらウダウダ話が長くて鬱陶しい人が現れることもあるけど、実生活でも、ウダウダ話が長くて鬱陶しい人っているし、ということは、私はウダウダ話が長い人が嫌い、ということが、この本を通してわかってしまう。
以前、大腸の病気の方が、十年間くらい(もっとだったかもしれない)入院していたことを語ったインタビューに、病室でカラマーゾフブームが起きたことがある、と書いてあった。なんでかわからないけど、様子を想像して凄くウケてしまった。そんな社会が現実にあったら、かなり面白いし、楽しそうだと思う。
この生活を送っていて、良いことって本当にぜんぜんなかったのだけど、カラマーゾフを面白いと思えるようになったことは、良かったな、と感じた。
それにしても、カラマーゾフの登場人物はよく叫ぶ。鍵かっこの後に、だいたい、「○○は叫んだ」と書いてある気がする。「なんでそんなに叫ぶんだよ?」「普通の会話で叫ぶことってなくない?」「この状況でいちいち叫ぶ?」と、疑問が耐えなかったので、「そうだ、もしかすると、ロシア人は身振り手振りをたくさん交えて大袈裟に話す文化に生きているのかもしれない…!」と、思い立った。試しに、身振り手振りと大袈裟といえば、ということで、思い付く限りの英語で、鍵かっこの中身を訳して、自分で演じてみた。
すると、これがまあ、しっくりくること。そういうことかー、と思った。と同時に、日本人はかなり静かに会話をするのだな、ということもわかった。
カラマーゾフは、いろいろなことがわかる、面白い本です……。
私が人生で読めた本
さくらももこのエッセイ本
カラマーゾフ
ハリー・ポッターと賢者の石
レシピ本
実用書
人文系?の本
健康関係の本
漫画
終わり
ああ、皆さん、またお目に掛かれることを楽しみにしておりますわ!
しあのは叫んだ。