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シンプルに考える
どうしても医療関係をはじめとして専門的な分野に関わる勉強を進めていくと、物事を複雑に考えがちになると思います。
専門的な難しいことを知っている方がすごい
素人にはわからない世界で話をしている
複雑なことをたくさん考える
私自身もこのようなマインドで過ごしていた期間がありました。
特に以前の職場は脳外科がメインでしたので、なかなか理解が難しい脳神経の知識やその障害の後遺症に対してのアプローチを日々模索していました。
また、週末には沢山の講習会で知識や技術を学びましたが、多くはどんどん細かい世界に入っていくような内容でした。
それはそれで、非常に興味深いものも多く、職人が長い時間をかけて技を磨いていくかのような面白さもあり、今でもその時の経験は決して無駄にはなっていませんので、どこかの機会でアウトプットできればとは考えています。
ただその一方で、今の自分の臨床や運動指導で大事にしていることはとてもシンプルな考え方になってきたように感じます。
難しく思えたことも、どんどん真理を追求していくと結果としてはシンプルな話になっていくのではと最近は強く感じています。
ではどんなことを考えて普段の運動指導、臨床を考えてみるか振り返ってみると以下の内容かなと。
・抗重力的かどうか(エロンゲーションできているか)
できていない場合の原因は何か
・重力に対しての身体のズレを把握する
・脊柱を中心に上からの影響(下行性)か下からの影響(上行性)かを考える
・最低限の骨格特性を把握する
(股関節前捻角、腸骨回旋偏移、脚長差、側弯、頭蓋の形状、各関節のインピンジメント、関節弛緩性の有無、など)
もちろん、その他にもケースにより見る部分は変わりますが、基本的にはこれらの条件を踏まえた上で、歩行や動作場面を観察しながら関節や筋肉などの軟部組織にストレスがかかっていないかをチェックするようにしています。
そして、これらの要因を作っている習慣や過去のエピソードを本人から聴取するのですが、なかなか自覚していないことも多いので、様々な工夫をしながらフィードバックを入れるようにします。
いずれにしても、自分自身が身体を使うようにボディーワークも学び、実践してきたことが少しずつ繋がってきているのではと感じています。
ここのページでも迷子になりがちな姿勢について、ざっくりと考えています。
複雑系ではありますが、ヒトの身体をシンプルに捉えるように心掛けて、それをしっかりと対象者に共有することも必要かなと。
対象者が自分の身体のことを知り、その現象を自分ごとにしてもらわないことには行動の変化などには繋がりませんので、そこを意識して伝えるように心掛けています。
その過程で、複雑に見える身体のことをできるだけ分かりやすく噛み砕いてお伝えすることも必要になってきますので、できるだけ専門家からの視点だけでなく、世間一般の視点も意識するようにしたいですね。