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美容師は本当にAIで減らないのか

最近、気になる記事を読だので、いつものように美容業界に置き換えて考えてみます。

記事には、、、

ここまで「社員数」は減る
[AI活用後の部門別の社員減少率]
会社全体 -40%
総務・人事・経理 -85% 
調達 システム エンジニア 商品 マーケティング -70%
経営企画 -67%
製造 -52%
営業 -32%
法務・知財・物流 -30%
エンジニアリング・ サービス -15%

NEWSPICKS記事 【必読】AI時代に勝ち残る「コア人材」の新条件

このように記してありました。 
さらに、、

AIがまっさきに狙う 「3つの条件」
[エージェント開発者らの原則]
1、 高給取りである 2、繰り返し作業が多い 3、 パソコン作業で完結する

NEWSPICKS記事 【必読】AI時代に勝ち残る「コア人材」の新条件

詳細は記事を読んでください。
この内容を踏まえて「果たして美容業界は、ひいては美容師はAIに代替されて減少するのか…」
今回はこのような内容になります。


【結論から】

美容師の仕事は、現段階で考えられるには「仕事はなくならない」または「代替されることはない」と考えられる。

なぜならば、
美容師の指先で行われる微妙な力加減の表現、お客様のご要望を生活や背景・関係性から総合的に導き出す力が必要である。
何より、顧客がそれを望まない部分が大きな理由となる。また、髪の毛を切るためのロボットの研究開発費が、カット料金と施術数では採算が合わない部分もある。
美容師の周辺業務はAIに代替されることは間違いない。
美容師の施術自体は困難だと結論づけた。

しかし、このような問題が「わかっている」時点で、それを解決してきたプレイヤーによって、美容師はロボットに代替される可能性は十分にある。。。

【前提として】

前述の記事のように「ここまで社員が減る」AI活用後の部門別の社員減少率から、美容室に置き換えた変化を考えます。
美容施術は「人間(美容師)が主体として施術を行う」わけです。

しかし、その一般的な考えから、僅か1%でもいいので「AIの影響をうける」という前提で、考えていきます。
「絶対」はあり得ないわけですから…。

周辺業務でAIが効率化をすすめていくと、それに応じて人員削減や配置転嫁のようなものがおこる可能性は、十分に考えられます。

【美容師の仕事を仕分けしてみる】

美容室の業務を大きく5つに分けてみます。

1. 施術業務
カット、カラー、パーマ、シャンプー、トリートメントなど、いわゆる「美容師」が行うサービス全般。

2. 接客・レセプション業務
来店時の受付、電話・オンラインでの予約対応、会計(レジ作業)、顧客情報の登録・管理など。

3. マーケティング・宣伝業務
SNSやホームページによる集客、クーポン配布、顧客へのメルマガ配信、口コミ管理など。

4. 在庫・仕入れ管理業務
シャンプーやカラー剤、パーマ液、タオルなどの備品管理。

5. その他のバックオフィス業務
経理、労務、顧客データ分析、勤怠管理など。

これら5つの仕事にわけて、考えてみます。

【AIに代替される美容室の仕事】

5つの仕事からAIに代替されるものは…
2. 接客・レセプション業務来店時の受付
3. マーケティング・宣伝業務(集客)
4. 在庫・仕入れ管理業務
5. その他のバックオフィス業務

ここはシンプルに他の業界と変わらないと思います。
すでに運営するSolon(シェアサロン)でもレセプションはシステムになっています。

例えば…
①電話予約・問い合わせ対応に、AIチャットボットや自動音声応答(IVR)を導入することで、スタッフが電話に出る時間を削減。カラーリングの手袋している時に電話がなると、スタッフ同士で顔を見合わせて「誰が電話に出る?」のもなくなりますね。

またブラウザ上で ChatGPT がオペレーションしてくれることなど含め、予約管理もAIが自動予約受付を行い、それをサロン側は確認・承認するだけになることも考えられます。むしろ年内には実装できるかもしれません。

つまり、レセプション要員を含め、数名分の仕事量が軽減、または削減されるかもしれないですね。

②MAツールがAIによってさらに高精度、高効率化となり、AIツールでプロモーション文の自動生成、ターゲット分析、広告効果測定レポートの自動化が実現可能が考えられます。外部の広告代理店への委託を減らす、といった動きが起こるかもしれないですね。

③AIが顧客管理システム(ブラウザ)との連携や、来店履歴や季節変動、サロン内の人気のメニューをリアルタイムで分析予測して在庫を最適化することも可能でしょう。

④会計業務は、会計ソフトにAI機能が搭載されていますから、レシート・請求書データを自動仕訳。
さらに、月次レポートや人件費のシミュレーションまで自動化されることで、経理・総務業務の時間が減ります。

これらのことから、実数として雇用する人数も減少すると思います。また「一人ひとりがこなす仕事の量」の総量を考えるとn人分の仕事量の減少と考えられると思います。

さらに深めると「スタッフ数が微減する」以上に「スタッフ1人当たりの生産性向上」や「サービス品質の向上」が言えると思います。
美容師の収入や働く環境の改善になると期待が持てます。

【美容師の仕事はAIに取って代わられるか】

 施術業務カット、カラー、パーマ、シャンプー、トリートメントなど、いわゆる美容師が行うサービス全般

やはり、ここの部分がいちばん気になるところです。

筆者の考えは「AI(ロボット)が物理的に髪を切る・染めることは現状かなり難しく、将来的にも大きく置き換わることは想定しにくい」と考えています。従来通りの考えがまだ主流派かと思います。

怖いもの見たさや、人間の進化(ここまでくるとAIの進化か…)の行き着く先も見てみたいので「美容師も代替される」ようなディストピアを期待していたりもします。

「AI(ロボット)が物理的に髪を切る・染めることは現状かなり難しく、将来的にも大きく置き換わることは想定しにくい」と考えられる論拠を整理します。

[ロボットの物理制御と安全性の課題]
前提の一致ですが、AIは「脳」です。
具体的なアウトプットするのは「AIを搭載したロボット」です。ここからの〈ロボット〉は「AIを搭載したロボット」の意味になります。  

また、あくまでも「筆者の感想」の域を超えません。
ただ、筆者レベルが気がつく程度ですから、専門家は近い将来、問題解決すると思っています。

1. 高度な手先の器用さや微妙な力加減が必要

美容師は、指先の感覚の仕事が非常に多く、髪の毛を引っ張るテンションの強弱の組み合わせで、カットなどを仕上げます。
髪の毛の長さ・密度・質感・生え方、頭の形状、動く顧客の体などを考慮しながら施術するのは非常に繊細な作業です。
このような繊細な力加減をロボットで表現するのは難しいと思います。

ロボットアームの制御技術は恐らくとても進化していると思いますが、機械が安全かつ精密に「狙った部分だけを切る」「髪を傷めずにハサミをいれる」といった細やかな力加減を行うのは、未だ難しいのではないでしょうか。

2、開発コスト・メンテナンスコストが高く割に合わない

高度なAI・ロボティクスを統合したシステムの製造費用は、非常に高額だと思います。定期的なメンテナンスやソフトウェアアップデートにも恐らくコストがかかると思います。保守運用に費用がかかります。
相応の投資を回収できるほどの市場ニーズ《「ロボットに髪を切ってほしい」という顧客需要》があるかは未知数であり、ビジネスとして成立しづらいのではないか…と感じます。

[ デザイン・クリエイティビティの重要性]

1. ヘアデザインの多様性とトレンド変化

ヘアデザインはファッションやトレンドに合わせて変化が早く、同じお客様でも「前回とは少し違う感じに」「写真を参考に雰囲気を変えたい」といった要望がサロンでは当たり前です。このような多様なニュアンス・イメージを把握し、その場で柔軟に応じる必要があるため「定型化しづらい」ここは、大きな要因です。

2. 顧客とのコミュニケーションでニーズを汲み取る

髪型の仕上がりは、実際にお客様と会話しながら「右側だけハネる」「ボリュームを抑えたい」など細かい修正を入れていくことで完成度が上がるケースが多いですよね。

施術中にリアルタイムで相談・微調整するプロセスは、人間同士のコミュニケーション能力が大きく関わる部分であり、AIロボットには現状なじみづらい領域といえます。
ただでさえ、人間同士のコミュニケーションでも「美容師がお客様の想いを汲み取れない」ディスコミュニケーションは、日常茶飯事です。

3. アーティスティックな要素と顧客満足度

ヘアデザインをはじめ、ファッションの世界は「感性」や「センス」が評価される世界です。
さらに、顧客はその人の技術だけでなく「人柄」や「提案力」を含めた総合的な価値を求めることが多いです。

お客様の好みに合わせた微妙なラインや独自のカラーリングレシピなどは「人間美容師」のノウハウや経験、顧客との関係性に大きく依存する部分が大きいです。

[社会的・文化的要因]

1. 「サロンはリラックスの場」という付加価値

美容室は単に髪を切る場所というだけでなく、コミュニケーションの場・リラクゼーションの空間として捉えられます。
ロボットに置き換わると「オートメーション的な体験」になり、温かみやコミュニケーションが希薄になる懸念がありますね。
サービス体験の価値観が大きく変わってしまいます。

それでもいい価値観の方にはロボットでの提供もいいと思います。サービス体験の価値観を変えるインパクトがあるから議論になるわけです。

逆に人間がいい人は、従来のサロンを利用し続ければいいと感じます。

2. 顧客がロボット操作に抵抗を感じるリスク

刃物や薬剤を扱うロボットに対して「事故が起こったらどうしよう」という不安を筆者は、少なからず感じています。

とくに「髪型は失敗が許されない」または「失敗されたくない」という人間の「意識」があるため、ロボット任せにすることへの心理的ハードルが高く、広く浸透するのは容易ではないのではないでしょうか。

【現段階での話し。未来は大きく変わる】

これらの話しは、現段階での想像です。
AI搭載のロボットが、AIが作った「人」の動画や画像のようなアピアランスだったら「ロボットにやられたくない」という先入観が和らぐ人もいると思います。伊藤園「お〜いお茶」のCMのAIアイドルのようなキャラクターが、実際の人になっていたら、受け入れやすいのだと思います。

美容室で顧客にうけないと、問題定義ができる時点で、おおよそ解決できるわけです。もしかすると、AI搭載ロボットがお客様を施術することも近いのでは、、と感じます。

将来的にはロボット工学が進歩し、限られたヘアスタイルだけ自動化する店舗が生まれる可能性を完全には否定できませんが、少なくとも現状の社会環境・技術水準・顧客ニーズを総合すると、「美容師がAIに取って代わられる」シナリオは近い将来には起こりにくいと考えています。

【現段階でAIを活用できないか】

[一部補助的領域での活用余地はある]

前述のように「AIロボットがカットなど美容施術を行う」という置き換えは困難ですが、部分的・補助的な用途であればすでに実用化や研究が進んでいるようです。

①AI画像解析によるヘアスタイルの提案
スマホアプリやサロンシステム上で、顧客の顔写真から似合う髪型をシミュレーションしたり、パーマやカラーの仕上がりイメージを表示する技術。
②洗髪の自動化
一部では、ロボットアームや自動シャンプーマシンによる洗髪サポートの研究・導入例があります。(理容室向けなどで実験的に使われるケース)
ただし機器が大型・高額であるため、コスト面から大規模導入されている例は限られています。
③スマートミラー
セット面の鏡にAIを搭載して、来店された顧客の「年齢・緊張(心理状態)」などを読み取り、スタッフ間で共有できるシステム(コロナ前からすでに実装されている)

これらのように、AIが美容業界にも入り込んでいる部分はあります。
どれも「美容師の仕事を補助する」以上は、まだありません。
AIが導入されても「人間が行う接客・施術の価値」は残り続けると考えます。美容業界全体で見ると「AIによって完全に職がなくなる」ほどのインパクトにはなりにくい。ただし周辺業務の担当人数・働き方は変化するように感じます。

【まとめると】

美容師の仕事は、現段階で考えられるには「仕事はなくならない」または「代替されることはない」と考えられる。

なぜならば、
美容師の指先で行われる微妙な力加減の表現、お客様のご要望を背景や生活・関係性から総合的に導き出すチカラ、、、何より、顧客がそれを望まない部分が大きな理由となる。また、髪の毛を切るためのロボットの研究開発費が、カット料金と施術数では採算が合わない部分もある。
美容師の周辺業務はAIに代替されることは間違いない。
美容師の施術自体は困難だと結論づけた。

しかし、このような問題がわかっている時点で、それを解決したプレイヤーによって、美容師はロボットに代替される可能性は捨てきれない。。。


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売上に左右されない美容師を増やしたい。
美容師の仕事が楽しみになれるように。。。
美容師の Side Fire

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