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私たちがビーチクリーンをする理由

先日、星のや竹富島と竹富島地域自然資産財団で協力して、アイヤル浜~カンナージ浜のビーチクリーンをおこなった。

なぜ、ホテル運営会社がビーチクリーンをおこなうのか。
そこに、私が星野リゾートを好きになれた理由があると思う。

実際に会社としての意図がどこにあるのかまでは知らないが、私的理由を大きく3つにわけて紹介したいと思う。

①toゲスト

まずアイヤル浜は、星のや竹富島の施設から最も近い浜だ。
ゲストがよく訪れる大切な資源でもある。
そんなアイヤル浜がゴミだらけではゲストもがっかりしてしまう。
そういう意味でビーチクリーンは必須になってくる。

②to竹富島

竹富島では、その景観を守るために日々島民のみなさんが綺麗に掃除をしている。ちなみに竹富島でいう”掃除”には、草刈り、枝打ち、落ち葉掃き、ビーチクリーンなどが含まれる。
ビーチクリーンに関しても、集落ごとに定期的に持ち場の浜をみんなで掃除して歩く。
「自分たちの住む島は自分たちで綺麗に保つ」という、当たり前のようで実は現代社会では当たり前でなくなってきてる習慣が普通に存在しているのだ。
そんな竹富島で事業を営む以上、自分たちの最寄りの浜を掃除するのはこれまた必須と言えるだろう。

また、このビーチクリーンは財団と協力しておこなっている。
財団とはパートナーシップ協定を結んでいくつかの事業に協働して取り組んでいるが、スタッフ個人個人がそのつながりを実感できるのもこのビーチクリーンである。

③to自然環境

海洋ゴミはもちろん自然環境にも多大な影響を与える。
海洋ゴミに絡まって身動きがとれなくなる生き物もいれば、誤飲して餓死にいたる生き物もいる。
プラスチックは放置すればどんどん劣化してマイクロプラスチックになってしまう。
学生時代にもマイクロプラスチックに関連する勉強やイベントを行ってきたからよくわかるが、一度小さくなったプラスチックを全て回収することは不可能だ。東京湾の干潟に積もったマイクロプラスチックを取り出そうとしたら途方もない労力と時間がかかって絶望したことはまだ記憶に新しい。
一生分解されず自然界に蓄積される一方のプラスチックが生態系や人体にどんな影響を与えるかはまだ解明されきっていない。
まだ回収できるサイズであるうちに回収するのが、今私たちにできることのひとつだ。

なぜ宿泊施設が自然環境も気にしなくてはならないのか、ぴんと来ない方もいるかもしれない。でも、私たちはこの竹富島とつながりのある全ての環境から多大な恩恵を受けている。
青い海に白い砂、赤瓦と石垣、自然環境を守ることはこれらの景観を守ることに他ならない。

だから私たち星のや竹富島は、ビーチクリーンをする。

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