#推し短歌②:NieR:Automata(ニーア・オートマタ)
造られた生命・魂 意味も価値もなくとも君と ただ生きてゆく
はい。そういうわけで私の推しゲーム、「Nier:Automata」です。
機械生命体によって侵略・占領されて荒廃した西暦11945年の地球を舞台に、人類の決戦兵器:新型アンドロイド兵士部隊が降下作戦を行う――という所から始まる物語。少年少女(の見た目)×ロボット×兵器というJRPGの粋とも言える要素たち。
私が日頃プレイしているFF14で、Nier:Automataとのコラボが行われることになった――という告知から、開発へのお布施のつもりでプレイしたのが2019年だったんですが、もうやって良かったとしか言えない。ありがとうスクエニ!これを教えてくれて!!とひれ伏したい。
※以下、公式の画像をお借りします。
どこがどう素晴らしいか、なんて語り始めると長くなりすぎるし、あまりに野暮なので止めておきますが、とにかく音楽もフィールドもムービーも声優陣も素晴らしい。オフラインのゲームでここまで感動できる情緒が自分に残っていたと知ったことも、また希望になりました。
そしてストーリーはといえば、「ちょっとだけ」で手を出したつもりが、どっぷり世界観に引きずり込まれて、帰ってこられなくなるレベルの厚さと重みです。
私は涙腺は弱い方なので、割とどんなものでもチョロく泣きまくりますが、それでもNier:Automataはプレイしながら泣きまくりましたし、何よりも本当にこの世界を「生きた」と言えます。
まぁバッドエンド含めて全エンディング(A~Z)コンプしたので、その時間生きてたことは間違いないのですが……でもそういう意味だけでなく、本当に私はこの世界を生きている。生きた。そう思えるゲームです。
私はどうもトロいのか、映画やTVドラマなどの映像作品だと、スピード感や情報の密度についていけず、ひたすら圧倒されている内に作品が終わってしまう、という現象が起こりがちです。通り一遍のストーリーを追って感動するだけならできますが、世界観などまで含めたしっかりした理解には、中々到達できません。
なのでフィクションの物語を摂取したいときの手段が小説などに偏りがちなのですが、それはそれで世界の概念や細かいディティールの部分が、私の想像できる範囲のものに置き換わってしまう、という不都合も発生します。
しかし、ゲームなら。
ムービーは存在するにせよ、その意味や世界の情報をゆっくり咀嚼する余白があります。
得られる情報は無論、ゲーム内に用意されたものだけですが、自分の意思で、自分のタイミングで、納得がいくまで散りばめられた情報を得て「世界」をじっくりと知り、その中を好きなだけ生きることが出来る。そして没入しきった後は、メタな視点からもう一周遊んだり、また没入してみたり、と作品との距離を変えながら、旨味をしゃぶりつくしていく。
そういう遊び方、ストーリーや作品世界への理解が可能だという意味も含めて、私はゲームがとても好きです。最近よく聞く「ゲーム体験を提供する」という開発側のフレーズは、恐らくその辺りを指しているのかなぁと思ったり。
ゲームのある時代、それも「物語」の比重が高い作品が沢山ある時代に生まれて良かった……と心底思います。
で、Nier:Automataはそんな「ゲーム体験」という意味で、本当に本当に、あの世界を主人公のアンドロイドたちとして生きている、と思わせてくれるゲームです。
インターフェースがマジで良いんですよね。画面を開いて、クエストを確認して……みたいな動作も一つ一つ、リアルさがあるというか。何せアンドロイドなこともあって、そういう情報を得るタイミングでも、メタ視点に引き戻されて白けるような事が全く発生しない。実際そういう世界なんだ、という納得感が半端ないのです。
あー、書いてたらまたやりたくなってきた。時間泥棒度合いが凄いので、ちょっと今の時期は自重したいんですが……うわー、マジでやりたくなってきたどうしよう。いや今から起動したら夜が明けてしまう、ダメだ我慢しろ自分。せめて明日の朝になってからやれ。(現在AM1:30)
とにかくそういう訳で、もしこんな私の紹介文で興味を持って下さった方がいたら、是非是非プレイしてみてください。損はさせません。
アクション苦手でも大丈夫。難易度はイージーからベリーハードまで選べますし、一部のやり込み要素に手を出さなければ、最初から最後まで全然無双プレイでもいけます。オートモードで勝手に戦ってもらうことまでできる、アクション苦手民に(ベリーハードならスリルを追求したい猛者にも)優しい仕様。ありがたや。
そしてNier:Automataをがっつりと「終わり」までプレイした時。
きっと、あなたはこの作品のディレクター:ヨコオタロウをめちゃくちゃ好きになると同時に大っっっっっっっ嫌いになり、でもヨコオワールドの中毒性にやられて、過去のヨコオ作品に手を出し、次のヨコオ作品がリリースされる日を心待ちにすることになるでしょう、私のように。ふふん。
最後にまた公式の画像を何枚か貼りまして紹介文と代えますと共に、同志の誕生を、心よりお待ちしております。
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