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「いけばなの本を書きませんか?」
と昨年ご依頼をいただきました。noteでは箸にも棒にもかからず、フォロワーもいいねも伸びておりませんが、まったくありがたいことです。
はて。
指針がわりにいただいた質問項目の前半は、家族構成から幼少期から現在までの歩み、その他ひたすら渡来徹とは、を問われ続けております。そしてようよういけばなにまつわる自然観、うつわ、場所などなど。
誰が僕に興味があるのだろう?
重石を抱えながら歩いているような気持ちでいます。寒さに縮こまって肩が凝っていることとは、きっと別の問題。
花に軸足を移してからも数多の文才に触れ続け、書くことから少しずつ遠ざかっていたようにも思う最中でのご依頼ですからいやー。今はひたすらイメトレ、からの吐き出し続けるテクスト。
日頃、いけばなは自らの内面を映し出す鏡ですと言っている身としては、今の自分を曝け出す事は、自らの花を顧みるちょうどよい機会に他ならず。
はい。後厄が明けてもいまだ何者にもなっていない自分に向き合うのにビビってるんです。お恥ずかしい。
昔の自分…。タンパク質のかたまりにどうやってか焼き付いた過去は不思議なもので、自分の都合の良いように針を振って記憶として定着しています。しあわせなことはかけがえもなくしあわせに、覚えている不幸はことさら不幸に、と言った具合に。
あれもこれも、できるだけ誠実に思いを書いて、花を学ぶ人の肩の荷をおろす一助となれば、あるいは清濁合わせて晒すことで我が子が思うままに生きてもらうための道標となるような。
こんな僕が今の花をいけているのです
こんないけばなを今につながる僕がいけてきたのです
そうわかるような一冊としたいです。
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