舞台付箋 READING HIGH『BASE METAL』東京公演

大阪公演行けなかったので5/7昼公演行ってきました。よかった……

■公演概要

原作・脚本・演出:藤沢文翁
音楽監督:村中俊之

公演期間
東京公演
2023年5月3日(水・祝)~5月7日(日)
東京芸術劇場プレイハウス(東京都豊島区)
https://www.geigeki.jp/house/playhouse.html

・グッズ販売
劇場販売

・チケット
全席指定 ¥13,500(税込)

STAFF

原作・脚本・演出:藤沢文翁
音楽監督:村中俊之
舞台監督:諫山 喜由
舞台監督:名鏡 雅宏
舞台監督:樺山 成人
舞台監督:杉江 範子
照明デザイン:久保 良明
音響デザイン:小宮 大輔
音響効果:熊谷 健
美術デザイン:野村 真紀
大道具:伊藤 英一
衣裳:大戸 美貴
楽器:湯浅 賢二
特殊効果:星野 達哉

https://readinghigh.com/basemetal/


■出演

CAST
カリオストロ伯爵:山寺宏一(5/3,4,5)、諏訪部順一(5/6,7)
サンジェルマン伯爵:梶裕貴(5/3,4)、細谷佳正(5/5)、安元洋貴(5/6,7)
ジャコモ・カサノヴァ:蒼井翔太(5/3,4)、豊永利行(5/5,7)、梅原裕一郎(5/6)
シャルル・ド・ノルマンディー子爵、マリー・アントワネット、ジョセフ王太子殿下:井上麻里奈(5/3,6)、沢城みゆき(5/4,5,7)

MUSIC
Comp & Vc.etc:村中俊之
Tp.:山崎千裕
Sax. Gt. Key:武嶋聡
Dr. Pere.:望月純

東京公演 出演者の組み合わせ webサイトより引用

■作品概要

2017年に設立、同年の『Homunculus 〜ホムンクルス〜』公演を始めとするソニー・ミュージックエンタテイメントのコラボ企画による3.5次元のエンタテインメント。SONYの奴、で取り敢えず覚えておけば良い。
2014年2月のAiiA Theaterの藤沢氏の朗読劇を今回のREADING HIGH向けにリニューアルしたものと思われ。

Introduction

僕はそもそも、「ジャンル」というものを作るのが嫌いでした。
「朗読劇は演劇ではない」などという言葉も沢山聞いてまいりました。
しかし、ストレートプレイも、能楽も、歌舞伎もミュージカルも朗読劇も、
人が身体を使って何かを表現するパフォーミングアートであり、「面白い」か「面白くない」かという、
非常にシンプルな秤で測量されるべきものだと思うのです。
今日までREADING HIGHは、「演劇というより壮大なショー」というイメージだったと思いますが、
僕らとしては「面白いパフォーミングアーツ」を追求していたら、結果的に火柱がたったり、水柱がたったり、
会場に雪が降ったりしただけで、「派手にしてやろう」と思っていたわけではないのです。
そこには常に「必然性」があったのです。
さて、今回リニューアルされたBASE METAL
熟成されたワインのように、芳醇な香りを放ち、大阪公演で
連日満員御礼のスタンディングオベーションを頂きました。
長い間、眠りについていたBASE METALという「パフォーミングアーツ」が、
はたしてどのような「必然性」を帯びて、東京芸術劇場で大千龝楽を迎えるのか、ぜひ味わいに来てください。
雨があがれば、READING HIGH 5周年記念、最後の作品の幕があがります。
皆様のご来場をキャスト、スタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。

原作・脚本・作詞・演出
藤沢文翁

https://readinghigh.com/basemetal/

Story

今からいう話は、みんなには内緒だよ・・・。
あのね・・・もうじき、この世界は終わるんだ・・・。

フランス革命前夜
ベルサイユ宮殿
滅びの足音が聞こえてくるブルボン王朝の宮殿には
自称 錬金術師を名乗るアヴァンチュリエ達(山師)がひしめいていた。
彼らは生まれる時代さえ間違えなければ、優秀な学者にもなれる才能を持っていた。
しかし、時代が彼らにそれを許さなかった。
優雅な舞踏会と、ドレスに食事、そして音楽を謳歌する貴族たち。
彼らの耳には、いまだ崩壊の足音は聞こえていない。
そんなフランス革命の裏側で、世界に認められなかった錬金術師達が動き出す。
カリオストロ伯爵が・・・
カサノヴァが・・・
サンジェルマン伯爵が暗躍したあの時代・・・
それは、この世界最後の魔術・・・・。

https://readinghigh.com/basemetal/

■舞台付箋

・久し振りの藤沢文翁朗読劇。
・確認したら初めてのREADING HIGH作品だった
・更に確認したら藤沢朗読劇を体験したのが、初がシアトリカル・ライブ『義経千本桜』、VOICARION『信長の犬』で、READING HIGHは2019年の『Chevre Note』のチケット取ったものの諸事情で行けなくなって以来の為に今回初だった。吃驚。

客入りの時間から、強めの雨と雷鳴が聞こえるのが楽しい。烏の羽ばたきも本当に良い……前フリか……
簡単な時代背景を開演前のナレで教えてくれるのありがたい
雨が上がったら……で始まるのが楽しい
音が良い……360度音響のような世界
舞台装置が細かいんだがそういやこれ朗読だったとハッとする
衣装が素敵なんだがそういやこれ朗読だったt(ry
燃えた!!! やはり燃えた!!! 爆発オチなんてサイテー!!で一幕終了
からの、二幕の盛り下がることなく盛り上がっていく感覚は忘れられない。
師弟の物語、盗人と王族の物語、錬金術師と時代の物語。様々な「人間」達それぞれの物語が同時に進行して、最後に人間と人間の、想像力の物語に繋がるのがとても良い。
ああ、自分は今これを観に来たんだ、という瞬間が二幕の終盤にありました。もちろん、観たことも聞いたこともない朗読劇だったのですが、確かにこれを観たくて、期待して、此処へ来たのだ、来てよかったという時間がありました。これだから藤沢朗読劇は面白い。

人間には、その人間の立場や、地位、身体能力や知能、金銭や何やかんやで出来ることと出来ないことがある。それを取っ払うことが出来るのが「想像力」だ。その想像力をフルに使って楽しむ場面がこの『BASE MEATAL』にはありました。あの時間、自分に出来うる限りの想像力をフル活用して、全力で聞いた場面がありました。あの時間、自分は舞台になっていた、あの瞬間の目と耳と記憶は、自分の中にあった。ああいう感覚は劇場で、自分がそこにいるからこそ出来る魔法みたいなものだと思っています。
朗読劇に行くことが出来て、良かった。楽しい時間でした。

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