見出し画像

完璧を期待するな

キュウリが苦い?ならば捨てよ。
道に茨がある?ならば避けよ。
それで十分だ。
不快なものの存在をなぜ思い悩むのか。
そんなことでは、自然を極めているものに笑われるぞ。
大工や靴やだって、仕事場の床におがくずや木っ端が落ちているのを咎められたら、
大笑いするだろう。
ただし、そうした職人たちは不要なものをゴミ箱に捨てるが、
自然にはそんなもの必要ない。
マルクス・アウレリウス『自省録』

ストア哲学はストイックの語源である。
そのためか、禁欲主義的なイメージが強い。
しかし、マルクス・アウレリウス先生が言うように、不快なものを避けてもよい。それが自然に従うのならば。

そもそも、『不快』とは自分のレンズを通してとらえた感覚である。
子供のころは昆虫が大丈夫だったが、大人になると触るのも無理になったりしないだろうか。
自分がどう感じるか、どうしてそう感じたのかを把握すること。
欲求そのものを無視するのではなく、制御するイメージが本当のストア哲学である。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?