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「小説アマビエ」をゆるく募集します。(※こちらの企画は終了いたしました)
※ こちらの企画はすでに終了しています。
肥後国海中江毎夜光物出ル。所之役人行見るに、づの如く者現ス。私ハ海中二住、アマビヱト申者也。當年より六ヶ年之間、諸国豊作也。併、病流行、早々私を写シ人々二見せ候得と申て、海中へ入けり。
・アマビエを小説に。
どうも、こんにちは。小説工房わたなべです。
さて、上記で引用したのは、アマビエとの遭遇を伝える江戸時代の瓦版の記事です。現代語にすれば──。
熊本県の夜の海に光るものが出る、という話を聞き役人が見に行けば、海に住むアマビエという者が現れた。「これより六年は豊作だが、同時に病も流行るので、私の写しを人々に見せよ」と言って、海の中に消えた。
という感じでしょうか。
さて。
このアマビエの登場シーン。
小説として描くのにモッテコイだなぁ、と自分は感じたのですが、いかがでしょうか。
夜の海だなんてそれだけで詩的で筆の尽くしがいがあるし、アマビエの面妖な姿形を表現するのにも言葉を費やす必要があるし、何より、その日はどんな夜だったんだろう、一体アマビエはどういう声をしていたんだろう、赴いた役人はアマビエとどんな心持ちで相対していたのか──と、想像も膨らむばかりで。
というわけで、先日書いたのがこちら「海の中の光るもの」という掌編小説です。
と、拙稿をお読みいただく前に……。
みなさんで、それぞれの小説アマビエを書いてみませんか?
というのが本稿の主旨です。
(アマビエチャレンジに出遅れた感は、とってもありますが)
・募集の目的
アマビエ登場の記事を、あなたならどう小説に仕立て上げますか? どんな言葉で料理しますか? どういった切り口で、どのような視点で紡ぎますか?
そして集まった一人一人の「小説アマビエ」を読み比べたら、とっても楽しいと思うのです。
同じ記事を読んでいるはずなのに、こんなにも違う小説が出来上がるのか! という驚きの連続ではないかと。
自分はぜひとも、その相違を、差異を知りたいのです。こんなにも多様な感じ方があるのかと、目の当たりにしたいのです。
だからこそ拙稿の小説アマビエを今は読んで欲しくないのです。
まずはご自身の小説アマビエを書き上げて欲しいのです。
それから拙稿をお読み頂いたほうが、きっと楽しめるはずです。
(まぁ、一週間前に投稿したので既に読んだ方はいるでしょうが)
・募集要項
と、いうわけで、小説アマビエを広く募ります。
条件はたった一つ、冒頭に引用した記事を小説にする、というだけです。
現代語でも、もちろん時代劇調に描いても、はたまたハードボイルド風にしたって問題はありません。タイトルだって自由です。
・文字数に特に制限はありません。
・一人で複数編書かれても問題ありません。
・〆切りも特にはありませんが、疫病退散を願って、コロナが終息するまでとゆるりと続けましょうか。
・そして投稿時に、ハッシュタグ「 #小説アマビエ 」をお付け下さい。
(「小説アマビエ」のマガジンに追加していきます。もし待てど暮らせど追加されない場合には、お手数ですが本コメント欄等でお知らせ下さい)
・終わりに。
どれほどの方が、この試みに共感していただけるかはわかりませんが、まぁのんびりと継続する企画なので、気も首も長くしてお待ちしております。
ただ、多くの方に参加していただいたほうが確実に楽しくなるので、できたらnoteで小説を書かれている方に、こんな企画あるよ、と広めていただけたら幸いです(もちろん小説の書き手でなくても、何も問題はありません)。
(なお今回の催しは甲乙をつけるものではありませんが、個人的に、おっ、と思う小説アマビエがありましたら、わずかながらですが勝手にサポートをお送りしていきます)
それでは皆さんの小説アマビエを心待ちにしております。
最後にもう一度、小説の元となる記事が掲載されているWikipediaのリンクを貼っておきます。ぺたり。
なかなか気の抜けない情勢ではありますが(特に自分の住む東京……)、この企画が皆さんの日々の彩りの一助となることを願いまして。
(末尾に拙稿を掲載しておきます。ぜひご自身の小説アマビエを書き上げたあとに、読み比べてみてください)