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ロミオとジュリエット効果【わたちゃんの、まったりビジネスコラム】

昔、まだ2人の娘が独身の頃で行動が怪しかった頃、へたに突っ込むと、逆切れされて突っ走ってしまうのが怖くて追求できなかった、わたちゃんです。
2人とも成人していたので、まあいいかと少し思いましたし、それに「オトーサンだって若い頃は青春してたでしょ?」と言われると、「おお、そやなー」と言うしかなかったのです。「あほか。オヤジを見くびるな!!今でも青春しとるわい!!」と返しておけば良かった。

特定の目的を持っている場合、障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象の事を「ロミオとジュリエット効果」といいます。
これは当然恋愛の解説とかに用いられるケースが多いですが、マーケティングの分野においても、希少性が高いものの方が購買意欲を誘う現象とかにも引用されます。
ニッチ市場で展開している商品をわざと生産数を押さえて希少性を高めて入手しづらい環境をつくりブランド価値や価格そのものを高くキープしようという戦略ですね。
ただ、この場合は商品が圧倒的に差別化ができていたり、ブランド力がある場合が有効ですので、ただ普通の商品が「ロミオとジュリエット効果」を狙うと、それはただ買ってくれなくなるだけですので、要注意です。

この他にも商品価値関連で有名な効果としては、
●同じ商品でも相反する2面制をもっている、「ジキルとハイド効果」
●同じ商品でも付加価値のつけかたで違ってくる、「たれと塩効果」
●違う商品だが見分けがつきにくい、「おすぎとぴーこ効果」
●商品が生まれた時の本質的価値が逆転しまった、「おかまとおなべ効果」
●最初は喜んで買うがが途中で辛くなるけど買ってしまう「アメとムチ効果」
●辛いけど、完全に虜にしてしまう「ムチとガーターベルト効果」
等があります。

でもなんといっても企業が重要視しなくてはいけないのは、
●同じ満足度でもロイヤルティに大きく違いがでる「頭の満足と心の満足効果」
です。

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ロイヤルティはお客様の様々な接点での数多くの満足の集積から成り立っています。それをロイヤルティドライバーとよびます。そして、ロイヤルティドライバーの満足は、「頭の満足」と「心の満足」に分かれます。
頭の満足とは、各ロイヤルティドライバーを論理的に評価した満足のことです。
具体的には、アンケートで5段階の満足度調査を実施した結果です。お客様が様々な要因を頭に浮かべて、論理的に評価して「大変満足」と回答した場合、「大変満足」が頭の満足と定義します。心の満足とは、各ロイヤルティドライバーに感情的に感じている満足のことです。いい換えれば、該当のロイヤルティドライバーがどれだけ心に響いたかを判断する指標です。

ロイヤルティとは、お客様の企業や商品への愛着度合いです。これを高めるためには各ロイヤルティドライバーの「頭の満足」と「心の満足」とのそれぞれを高める必要があります。論理的に納得した高い満足と心に響く高い満足を提供することが、ロイヤルティを向上させるための重要な活動となります。

とりわけ、「心の満足」は重要です。人間関係で、この人と永くつきあっていきたいと思う気持ちと一緒です。この人は仕事ができる、かっこいい、年収が高い、いい企業に勤めている、知識レベルが高い、といった論理的に判断できる要素は一時的に関係性を持つべきかどうかを判断する理由にはなりますが、永くつきあうための十分条件にはなりません。会っているとなぜか安心する、この人とは気軽に話せる、いつも心遣いを感じて好感がもてる等、心から気に入った理由が永くつきあう条件になるのではないでし ょうか。
お客様と企業の関係も同じです。ロイヤルティが向上する、つまり愛着度合いを向上させるためには、感情的に感じる満足、「心の満足」を向上させることが大切です。

ということで、結局2人の娘も、ロミオとジュリエットのような恋ではなく、無難な相手と結婚しましたが、お金持ちではないですが、まあまあ、「心の満足」はしているようなので、良しとすることにしましょう。

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