甲州親子だるま(山梨県・甲府市)_20190221
シリーズタイトル(仮)
47都道府県の郷土玩具を張子にする『HARICONIZE JAPAN』シリーズも中部地方に入りました。
あ、そんな名前のシリーズだったのかと、自分で書いておきながら驚きましたが(笑)、どこか旧国鉄が実施していたディスカバージャパンっぽいところが良いかも知れないですし、明日には忘れているかも知れません。。
どうでも良いですけど、英語表記するときにHARICOとHARIKOだったらHARICOの方がかわいいですね。
中部地方ってどの範囲のことだっけ?
昔から、本州の真ん中あたりの地域の呼称って、天気予報などでも統一されていなくて難しいですね。県によっては甲信越地方や北陸地方などと厳密に呼ぶところもありますが、丸っと「中部地方」とまとめさせて頂きます。
以下、中部地方として位置付けた県は、山梨県、長野県、静岡県、愛知県、岐阜県、新潟県、富山県、石川県、福井県の計9県です。
ちなみに愛知県は節分の時に『鬼の豆面』をつくっています。
甲州親子だるま
左が自作のだるまで、右が2代目斎藤岳南さんという、甲府市にある「民芸工房がくなん」で甲州親子だるまをただ一人でつくり続けている方の作品です。僕は昨年、たまたま山梨に行く用事があり、山梨県地場産業センターというところで入手しました。
だるまと言うと赤いイメージなのですが、このだるまは白です。それも腹に子どもだるまがいます。父だるまの視線は少し下を向いているのに対して、子だるまは真っ直ぐ正面を向いており、一丁前に泥棒みたいなヒゲを生やしているのが可笑しいです。僕のつくったのは鼻をつけ忘れているなー(笑)。
親子だるまの縁起
はじまりは元禄年間(1688〜1704)と言われており、かつての甲斐の国(山梨県)の重要な産業であった養蚕と綿栽培に絡んだ縁起物として、白いだるまがつくられるようになったそうです。
だるまの底部には「起き上がり小法師(こぼし)」のように、倒れないための木材が接着されているのですが、これは蚕(かいこ)が繭をつくるための部屋に移すことを「上簇(じょうぞく)」「お蚕上げ」と呼ぶことから、"上がりが良いように"と願ったことから付けられたと言われています。
また、だるまの白色は、蚕の繭をイメージしているとも、綿畑の綿が白くできるようにという願いが込められているとも言われています。
この白だるまを神棚に供え、目が合うと願いが成就するとされ、そのため親だるまの目は下睨みで描かれているのだとか。目、簡単に合っちゃいそうですけどね。。
どこで手に入れるか
毎年2月の節分時におこなわれる甲府大神宮のお祭りや、厄除け地蔵尊祭りなどの縁日で売られるらしいのですが、通年で入手しやすいのは、僕の購入した「山梨県地場産業センター かいてらす」です。
まだ行ったことはないですが「民芸工房がくなん」もいつか行ってみたいです。以下のマップにそれぞれの場所を追加しました。
張子制作MAP
ざっくりと「木彫品」「土人形・練り物」「張子」と色分けして、工房や購入場所などをマッピングしています。