3Dデータを3Dプリントする流れを簡単に解説
3Dプリントをしてみたいけど、どんな工程があるのだろう?という方に向けて、3Dデータを3Dプリントする流れを簡単にご説明します!
ざっくりした流れとしては、以下の目次の通りです。
3Dデータの書き出し
まず、3Dソフトで作成したデータを「STL」「OBJ」などのデータ形式にして書き出します。
私が使用している3Dソフトは3DCAD系の「Autodesk Fusion」やスカルプト系の「Nomad Sculpt」です。
このような3Dモデリングができるソフトやアプリを使用して制作した3Dデータを「STL」「OBJ」という形式のデータに変換する必要があります。
それぞれのソフトで制作した生のデータでは、直接3Dプリントをすることができません。デザイン系のソフトで例えるならば、Illustratorで作成したデータをPDFやJPGなどに書き出すようなイメージです。
「STL」「OBJ」の違いについてざっくりと説明すると、「STL」は色無しのデータ、「OBJ」は色やテクスチャ情報が入ったデータです。
形状だけを3Dプリントするだけでしたら色の情報は必要ないので、「STL」データがあればOKです。
Nomad Sculpt はiPadアプリですので、書き出したSTLデータをAirDropでMacに送れるので便利です。
スライスソフトで3Dプリントデータを読み込み
次に、スライスソフト(スライサー)という3Dプリント用のデータに変換するソフトを使用します。
このソフトでは、データをスライスして断面にしたデータを作成します。
立体のデータをスライスして、薄い層の積み重ねのデータに変換するわけです。
スライスソフトは3Dプリンター本体に対応したソフトがそれぞれあります。
どのソフトも、だいたいはドラッグ&ドロップでSTLデータを読み込むことが可能です。
こちらのスライスソフト上でサイズ変更なども可能です。
3Dプリントのための設定(主にサポート)
3Dプリントをするためには、様々な設定をする必要がありますが一番大切になるのが「サポート」設定です。
サポートというのは、このように造形物を支えるための部分です。
造形物の3Dプリントが成功するか否か、綺麗にプリントできるかどうかもこのサポート設定が大きく関わってきます。
細かなことはこの記事では述べませんが、こういった設定があるのだなと思っていただければOKです。
「スライス」をすると3Dプリンターが処理できるデータになるので、それをプリンターに送ります。
データを3Dプリンターに送る方法は、USBを本体にさす、無線で送るなどの方法があります。
3Dプリントをする
光造形プリンターの場合は、レジンの準備をします。
FFF方式の場合は、フィラメントを取り付けて準備します。
本体の準備が終わったら、プリンター上でデータを選択してボタンを押すだけでプリントが始まります!
それぞれの詳細はここでは省きます。
光造形の場合は、仕上げに一手間あるので簡単にご説明します。
3Dプリントが終わったあと、造形物にはレジンがたくさんついているので洗浄する必要があります。
最近は水洗いできるレジンもありますが、私はアルコール洗浄タイプのレジンを使用しています。
アルコールに20分ほどつけ置きしたら、太陽光(紫外線)に当ててさらに仕上げの硬化(二次硬化)をさせて完了となります。
まとめ
ざっくりとした説明ですが、3Dプリントの流れはこのような感じになります。3Dデータを作ったらすぐにプリントできる!というわけにもいかず、それなりに工程があります。
UVレジンやフィラメントの素材によってスライスソフトの設定が変わって来るので、試行錯誤はある程度は必要になってきます。
また、光造形の場合は仕上げ作業も必要です。
それぞれの工程ごとにノウハウもあるので、そのような細かいことは今後の記事で書いていきたいと思います!
そもそも光造形ってなに?FFF方式ってなに?
という方は以下の記事をご覧ください。
光造形プリンターの洗浄については、以下のYouTube動画をご覧ください!