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フィギュア制作の初期費用をまとめた

フィギュア制作を始めるにはどのくらいの費用がかかるのか、気になるところだと思います。ざっくりとした費用ですが、最低限必要なものをまとめました。

これからフィギュア制作を始めようと考えている作家さんの参考になれば幸いです。



この目次を見て、「高っ!!」と思ったと思います。

私もそう思います。

画面を閉じないでください。

結論としては、半分くらいは3Dプリンターです。一気にこの金額が必要になるわけではありませんのでご安心ください。

600円から最初の一歩を踏み出せます!

量産されているフィギュア



どんなことにお金がかかるのか?


フィギュア制作の工程を分けて考えると、大きく四つに分かれます。

  1. 原型制作

  2. シリコン型作り

  3. レジンキャストでの複製

  4. 塗装

それぞれどのような手法を選ぶかで費用は変動しますが、最低限の金額の目安をお伝えします。

なお、この記事でご紹介する材料や道具は、あくまで私がおすすめしているものですので「絶対にこのくらい費用がかかる!」というわけではございませんのでご了承くださいませ。

💡 商品の値段は時期によって変動するかもしれませんので、参考程度でお願いします!また、紙コップや爪楊枝、ゴム手袋など普通のお店ですぐに買えるようなものは省いています。

各工程がどのようなものかを解説した記事はこちら▼



原型制作


原型制作をアナログ(粘土)で作るか、デジタル(3D)で作るかで費用は大きく異なります。

結論、デジタル造形の方がお金がかかります。3Dプリンターとその周辺にお金がかかるからです。ただし、デジタル造形の方が制作スピードが速いですし、修正なども簡単なのでトータルで考えるとデジタルの方がメリットが大きいのではないかと感じています。

デメリットとしては3Dプリンターを導入するとなると、機材を置くスペースや臭い対策・換気の問題もあります。その点、アナログ原型制作は手軽に始めることができるので始めるハードルがとても低いのが特徴です。

◾️アナログで制作する場合の費用:約2500円

石粉粘土:約600円
デザインナイフ:約400円
スポンジやすり:約1500円

私が推奨している石粉粘土での制作方法では、この三点セットだけで作ることができます。あとは紙コップや爪楊枝などが必要になることもありますが、きっとご自宅にあると思うので省きます。


◾️デジタルで制作する場合の費用:約52,000円〜

3Dソフト「Autodesk Fusion」:無料(個人利用版) ※商用版は1年間96,800円
3Dソフト(アプリ)「Nomad Sculpt」:3,000円(買い切り)
光造形3Dプリンター:約45,000円〜
洗浄用アルコール:約2,000円
3Dプリント用レジン:約2,000円

3Dソフト「Autodesk Fusion」を使う場合は、無料版から始めてみてください「Nomad Sculpt」は買い切りで3,000円ですので、3Dソフトとしてはかなり安い部類です。まずは、どちらか一つから始めるのが良いです。

個人用 Autodesk Fusion
https://www.autodesk.com/jp/products/fusion-360/personal-form


3Dプリンターはピンキリですが、4万円程度のものを買うと良い感じがします。3Dプリンターには大きく2種類あり、「FFF方式」「光造形方式」があります。

2種の違いについてはここでは詳しくは説明しませんが、フィギュア原型に使うのは「光造形方式」の3Dプリンターになります。

光造形方式はレジンを紫外線で硬化させるタイプですので、材料となる3Dプリンター用のレジンと、レジンを洗浄するためのIPAというアルコールが必要になります。



シリコン型作り:約10,400円


シリコーン1kg:約3400円
型取りブロック:約1800円
調色カップセット:約900円
ハレパネ:約1300円
デジタルはかり:約3000円

型枠となる「型取りブロック」はレゴブロックでもOKですが、新規でレゴを買う方が高いので、ご自宅に不要なレゴがあればという感じです。

計量をする「デジタルはかり」は、0.1g単位で計測できるものを購入しましょう!



レジンキャストでの複製:約6,600円


レジンキャスト:約4,000円
離型剤:約2,200円
調合カップ:約400円

ここでも「デジタルはかり」は使用しますが、シリコン型で使用するものと同じで大丈夫です。調合用のカップは紙コップではなく、湿度を含まないプラっぽいものを使用しましょう。混ぜる棒はプラっぽい素材であればなんでもOKです。



塗装:約19,500円〜


筆:約300円
塗料皿:約500円
薄め液:約700円
ツールクリーナー:約700円
エアブラシ:約3,300円
塗装ブース:約14,000円

塗料は種類や色数にもよりますので省きます。1色200〜500円程度です。

最初は筆塗りで制作し、必要を感じてからエアブラシ・塗装ブースを購入すると良いでしょう。エアブラシはピンキリですが、3,000〜4,000円程度のものでも大まかな塗装には使えるので、最初は安いもので十分です。


まとめ


金額のまとめです。

アナログ原型制作:約2500円
デジタル原型制作:約52,000円〜
シリコン型作り:約10,400円
レジンキャストでの複製:約6,600円
塗装:約19,500円〜

全てを足すと9万円程度になります。記載していないものも必要になるので、デジタル制作をする場合は10万円以上はかかりそうです。

最初にも述べましたが、半分くらいは3Dプリンターです。

ただし、アナログで制作する&エアブラシを使用しない場合は、2~3万円で始めることができます!(全然違う!!)

当たり前ですが、一気にこの金額がかかるわけではありませんので、
石粉粘土の600円、Nomad Sculptの3,000円からフィギュア制作を始めることができます!

ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください!!




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