【和食ランゲージ通信Vol.12】体調管理の知恵
日本人は昔から食べ物が身体の調子や健康に与える影響に敏感で、様々な合理的な食事習慣を築いてきました。高度な医療技術が発達していない頃でも、様々な食材やその食べ合わせの効果を体感的に知っていました。中には現代の医学によって効果が証明されたものも多く存在します。
例えばおろしたり千切りにしたりして刺身や焼き魚と共に食べる大根には、魚の臭みを和らげる効果がある上に、魚の消化を助ける酵素も含まれています。また刺身と一緒に食べる山葵や生姜、といった薬味も、魚の味を引き立てると同時に殺菌や消毒の効果もあります。
この他にも、健康効果を意識して食べられていた食材が多く存在します。例えばタニシやシジミなどの貝類は疲労や二日酔いに効く薬として食べられていました。牛蒡なども繊維が多く栄養をあまり含まない食材ですが、体を通過する際に腸内を掃除しお通じが良くなるという知恵から食べられてきました。
日本人は季節の移り変わりと体調のサイクルに関しても敏感です。旬の食材は栄養が豊富で、食べることで季節ごとに必要な栄養素を補給する事ができます。また、暑い夏には瑞々しい夏野菜で夏バテを予防したり、冬には葱や生姜などで代謝を上げて温まるなど、季節ごとの工夫にも長けています。
このように和食の食事には、食べ合わせや食品の機能性など、体調を整えるための様々な知恵が散りばめられています。
体調管理の知恵
和食ランゲージNo.19
和食の食事設計には、体調を整える合理的な工夫が凝らされています。
おすずの一言
次回もお楽しみに!
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