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患者会・家族会がなぜ大事か–現実を生きている

本日は「患者会・家族会がなぜ大事か」という話をします。

YouTubeのメンバーシップに入ってもらった方に向けて、オンラインでの患者会や家族会をやっているんです。

2022年3月24日からやっているんですけど、最初はクリニックでリアルの患者会もやっていたんですけど、コロナでできなくなって、コロナの流行によって、リアルで集まるとちょっと良くないよね、という形で一回止まって、オンライン上でやれたらいいかなということで、色々試行錯誤をして、2022年3月24日から始めることができたということです。

うちのオンラインの患者会だとSlackで常にテキストコミュニケーションができるような形にしていて、Discordを使って雑談をしたり、Zoomを使って患者会みたいにみんなで喋ってみたり、体験を持ち寄るみたいなことをやったりしています。

SlackやLINEのオープンチャットを使っているところ、Discordであったり、Zoomでやってるところも色々あるので、皆さん、別にうちの会に入れというわけではなくて、色々なところを探してもらったらいいと思うんですけれども、実際どうなのかな、不安だな、というのは色々あると思います。


主治医の先生に聞いてもらうと意外と知っていたりするので、うちの地域だとここでやってるよ、とかあると思うので、そういう形で一回に参加してみるといいかなと思います。

でも実際どんなものなの?ということですよね。

心配だと思うので、ちょっと不安だな、何をするんだろう、そもそもネットで見ればよくね?ということだと思うんです。

なぜそこに行って色々話を聞かなければいけないの?そう思うと思うので、じゃあなぜそれが重要かということを僕が2年間の中で「あっ、これなんだ!」とわかったことがあるので、皆さんにお伝えします。

逆に2年前よくわかっていなかったし、僕もどちらかというとネットでよくね?という派だったんです。

だけどやはり「これ、違うんだな」ということが最近わかったので、それをお話しします。


️◾️精神科の治療

精神科の治療というのは、基本的には外来、精神科の外来、医師と5分+α話す外来、45分~1時間ぐらいの心理士さんと話すカウンセリングみたいな、一対一、プロと一対一で話すというもの、あと入院ですね、入院治療、デイケア、あとは福祉の施設、就労移行支援、就労継続支援、A型B型作業所、継続支援のA型B型、昔の作業所ですねA型B型作業所の作業所、生活自立訓練、地活、色々ありますけど、生活の中で長い時間を過ごしながら、色々なコミュニケーションを取って、心を学ぶ、心の治療をしていくやり方と、患者会や家族会、当事者が集まって色々な話し合いをするという、そういうものがあります。

もちろんプロの立ち会いのもと患者会をしたり家族会をしてるとこもあるんですけど、うちも半分プロが入ってるので、そういう感じと言えばそういう感じなんですけど、こういうのがあります。

一対一なのか、グループの会話の中で学ぶのかという違いということです。

治療というのは、薬物療法と精神療法、社会福祉の導入というものがあるんですけど、主にこの患者会、家族会というのが精神療法に関係することです。薬物療法というのは何かというと、薬の力で脳を変化させて、それによって不安や困難を乗り越える治療です。

精神療法とは何かというと、言語的介入によって人格が成熟し、本人が変わっていくことで不安や困難を乗り越える、自分の力で乗り越えるという治療法です。

それを促すのが精神療法です。

社会福祉の導入とは何かというと、他人の力、行政など色々な周りの人の力を借りて、今の不安や困難を乗り越える治療、生活保護を取る、障害年金を取る、色々ありますけど、現実的にはそれらがミックスされた状況が起きるんですけど、こういうのが治療です。

こういう治療がありますけど、患者会や家族会というのは主に精神療法的な側面が強いです。

もちろんサポート的な役割もあるんです。

定期的に会うことによって、心のサポート、感情サポートを得られるということもあるんですけど、基本的には学びの場という風なイメージを持ってください。あとはメディアですね。

YouTubeを観るというのも精神療法的には有効かなという気がします。

それはパラソーシャルの関係の中で学んだり、学ぶということ自体が治療効果もあれば、こうやってYouTube越しに話すことで、何となく……人間の脳というのは単純というか、ある意味愚かというか、会ったことはないのに会った感じがするんです。

会った感じがするから、励まされたような感じがして、治療効果が起きるということも認められる、認められつつあるんですけど、実は最近の研究では。

そういう側面もあるなと思います。

結局、どういう風に学ぶのか、感情的なサポートを受けながら、学ぶといってもきついじゃないですか。

サポートを受けながらどうやって学ぶのかということなんですけど。

◾️五感を通じて交流する

結局、外来、カウンセリング、入院、デイケア等々はプロとの対話やテキストデータなんです。

頭でわかる、理解するという感じなんです。

でも患者会や家族会というのは、何か他の情報なんです。

同じような境遇の人と五感を通じて交流するから、またちょっと違うんですよ、ニュアンスが。

ベストなのはYouTubeと病院とカウンセラーとプロとしっかり受けた後に実際を見てみると、こういうことなんだとわかるんです。

これだけ、患者会や家族会だけだとよくわからないと思うんです、名付けられていないし、この症状、こういう現象が何なのかがわからないから。

だけど益田の動画を見て、ああ、これが白黒思考か、これがうつの制止なんだ、焦燥感なんだ、そういう医学知識やそういう心理学的な知識があった上で患者会に行くとすごくわかるんです。

あっ自分の病気ってこういうものなんだ、というのがわかってくるので、めっちゃいいんだなということがわかります。プロとの会話やYouTubeだけだと、AIやテキストデータで学んでるのと似てるんです。

AIはぶっちゃけめっちゃ賢いですよ。

インターネット上というか、ほとんど人類の学んできたことをテキストデータとしてインプットしてるじゃないですかAIって、大事なことを。

ウィキペディアを全部暗記してるようなものなので。

だけど、しょうもないミスも犯すわけです。

患者さんはそういう頭でっかちな状況と似ていて、なぜAIがそうなのかというと、やはり身体がない、触覚がない、体験したことがない、質感がない、そういうことです。

ロボットの身体がないとわからない、現実を生きてないから。

それと似ていて、今のAIと似ていて、患者さん、生の体験や生に近い体験を得ることで、すごく治療がグッと進むことがわかっていて、やはりリアルというものが大事なんだなと思います。

僕はカウンセリングは別にZoomだけでいいじゃないかと思ってたし、別に学びなんでしょうと思っいたのだけど、でも何となく違うというのはわかるけど、そんなコスパを超えるかなと思ってたんです。

と思ってたんだけど、コロナが明けてから患者会やそういうところ、みんなで集まっている会に参加したりすること、呼ばれて参加することがある中で、ああ、これなんだ、と本当にわかって。

確かに五感を通じた交流というのはすごく人間にとっての質が違うデータなので、めちゃくちゃグッと伸びる感じです。

ただ、どっちがいいかとよく聞かれるんですけど、質が違うので両方大事だよと感じたんです。

やはり患者さん、ピアの場というのは患者さん同士の集まりなので、家族会もそうですけど、リスクの問題、あとは運営をするコストの問題で難しいんです、人を集めるコスト。

Zoomだったらポチで済むんだけれども、みんなが集まろうと思うと会場を押さえたり、その準備をしたり、来られなかった人の案内をしたり、色々あるんです。

来られなかった場合、どこですか、と迷った時に道筋を教えたり、トイレの問題なども色々あったりして、結構難しいんです、コストがかかるので。

どこを落としどころにするかというのは難しいんですけど、こういうものなんです。

だから何となく停滞してるなという場合であれば、患者会や家族会に参加していくというのも大事です。

ただ、どこがいいですか、と言われると、僕もよくわからないというか、ここがいいですよという胸を張って応援、教えにくいのが実際はあります。

その時のメンバーによっても変わりますし、病気が悪い人もいたりもするので。

何回か色々なところを回ると、ああ、こんなもんなんだとわかると思うんですけど、最初に行ったところですごい変な場面を見てしまうと、ギョッとしてしまうかなという気もします。

別に2回目行くと全然そんなことなかったりするんですけど、初めて行くと他の精神科の患者さんのことを知らなかったりすると、良くなった後に、おじさんやおばさんの言葉を聞いても最初は圧倒されて、何だこのおじいちゃんおばちゃんは、みたいな感じで、びっくりしてしまうかも知れないですけど。

馴染んでくるとなるほどというのはわかるんだけど、最初はハードル高いかなという気は確かにしてしまいます。

️◾️オンライン自助会でやっていること

うちはこういうことをやっています。

Slack、Discord、Zoomでやったりします。

どんな雰囲気かわかってもらうには月2回ぐらい、1回のことも多いんですけど、YouTubeライブで、僕、自助会メンバーの人とちょっとディスカッションしていたりするので、その様子を見てもらうと、ああ、こんな感じなのかな、こんな人たちがいるんだな、こんなバラエティなんだな、こんな風に考えてるんだなと思うかなと思います。

うちの自助会だと、YouTubeで益田裕介を見てファンだったり、ファンという言い方は良くないですね、僕の考えや信念、価値観、僕らのチームのそういうものに少なくとも一度は共感してくれた人が集まっているので、そういう意味では皆同じ思いがあるので、入りやすいかなという気がします。

今はこういうのをやっていて、Slackでテキストコミュニケーションを取ったり、Discordで雑談したり、ゲームの配信をみんなでやったり、Zoomで患者会みたいな座談会をやったりしています。

ファシリテーター(司会の人)が大変になってしまうので、最近は台本制度というのを入れて、どんなことを喋るのか、これからどんな質問をするのかというのを事前に告知しておく、周知しておいて、結婚式のコース料理を食べるみたいな感じで、これが終わったら次このテーマで質問が来るんだとわかるようにしていって、皆でこのテーマでお話ししましょうと一人一言ずつ、5分ぐらいで、1~3分、5分ぐらいのところで自分の体験をちょっと話します。

で、1周する。

じゃあ次はこのテーマですみたいなことをするんですけど、そういう台本も作ってるので、それに従ってやってもらうということをやってます。

できるだけ司会の負担が減るようにこういうルールにしているし、あとトラブルが減るんです。

やはり予想外のこと、予想外の質問が来てしまう、自分は感想など言われたくないのに言われてしまう、変なアドバイスを受けてしまう、順番じゃないのにその人が喋りだしてしまったりすると結構崩れてしまうので、ワーッとなってしまうので、そういうことができるだけ少なくなるように台本制度というのを作っています。

あとは、ピアサポーターの資格をどうするかというのを今検討していて、もうちょっとこういうのを学んだらいいよ、そうしたらこの資格を提供するよ、と決めてるんですけど、まだなかなか準備が進まなかったり、これでいこうと思って作っていたのが、やはりこれは難しいな、これは要らなかったなということで、また要件を見直しして、またゼロから作り直したところをずっと繰り返しています、今。

申し訳ないです。

その一環として、メソッドを作ったんです。

この自助会のピアサポーター、自助会のメンバーの勉強のために、皆で共通のテキストが必要だということで、まずこれを作ったんです。

これを作るために去年の11月に池口さんに入ってもらって、編集者の池口さんに入ってもらって、本を作るところからスタートして、2月か3月ぐらいに一回出来上がって、それを出版に持っていったりして売れるような形になったのが今、8月なんです。

これをベースにまたワークブックを作ったり、これの第2弾、第3弾を作っていって、ちょっと薄いんですけど、何度も読み返せるように薄くしているんですけど。

索引も作っているんですけど、こういうことで、これをベースに資格試験を作って、ピアサポートの資格を作っていけると、実力あるピアサポーターができるのかなという風に考えたりしています。

あとはやる気が出るインセンティブ設計を今検討していて、例えば賞状を出そうかなと思っているんです。

別に住所をこちらで管理するとかではないんですけど、僕らで賞状を作って刷って送らせていただこうかなということを今やろうかなと思ってます。

10月~12月に年2回ぐらい、何かしらの賞状をこういう形で賞状を作ろうと思いますと皆さんから募集して、こういう人には賞状をあげようと思います、例えば司会を一回でもしたことある人は賞状を出そうと思います、という形で募集して、希望者に話を送ろうかなと思っているんですけど、そういうことを今検討しているという感じです。

あとはYouTubeのメンバーシップ制度を利用し続けるのか、他のオンクラス、そういうウェブのサービスを使うのか、そういうことをちょっと今検討したり、リアル会との兼ね合い、リアル会をやってみるのか、コロナも落ち着いてきたので、益田が直接講義をしたりするというのもやってみた方がいいのかなと思ったりしています。

リアルとYouTubeとハイブリッドを考えたりしてますけど、どうしようかなという感じです。

こんな感じなので、皆さんももし興味があったら入っていただきたいのと、僕のところに入らなくても色々な所があるので、もし治療で行き詰まってたり、もっと学びたいなという人はそういうとこへ行って、ボランティア的な活動も含めて検討してもらったらいいなと思います。

人助け以上の楽しみって世の中にないですから。

人助けが一番楽しいですから、生きがいにもなるし。

もしよかったら、自分の病的な体験で苦しんだとかあった、共有したい、助ける側に回ってみたいという人は、こういうことも検討してもらうといいかなと思います。

ということで今回は、患者会・家族会についてお話ししました。

️◾️本日の宿題

今日の宿題は、今入ってるけど、こんなとこが良かったよ、というコメント、まだ入ってないけど、こんなことが気になるな、不安だな、興味があるな、ということを書いていただけると学びになるのかなと思います。

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