将来の夢がまだない子供へ①〜父からの言葉
子供の頃、夢がありましたか?
お花屋さんになりたい、とか、野球選手になりたい、警察官になりたいとか。もう少し大きくなるとより具体的になる子も出てくるでしょう。
しかし、まだ小中学生くらいだと、将来の夢や目標がはっきりしない子が少なからずいるのも現実ではないでしょうか。
少なくとも息子はそうでした。
小学校低学年までは、それこそ、パイロットになりたい、とか新幹線の運転手さんとかに始まり、小1の時は、東大に入り、メジャーリーグの選手になり、ノーベル賞もとりたい、と素敵すぎるビッグな夢を喋っていた時もありました。
ちなみに、その時通っていた小児科の先生にその話をしたら、「じゃあさ、一生懸命勉強して、東大に入って東大の野球部に入って、メジャーリーグに今入って、それでノーベル平和賞をとったらどうだ?」ってちゃんと向き合ってくれました。今は引退なさいましたが、今も尊敬する医師です。
でも、だんだんとそのようなことは言わなくなり、夢や目標は特になくなりました。
母親としてそのことを悩んだ時期もあります。
そんな時、実家の父に相談したら、
「夢がない、ということは、何にでもなれる、ということだよ」
と言ってくれたのです。
その言葉で、肩の力が抜けました。
その後、小6の時の巣立ちの会で、将来の夢を保護者の前で発表するというコーナーがあったのですが、息子は特にないので悩んでいました。
当時中学受験をして私立の進学校に通うことが決まっていたので、苦肉の策で、「大学に入り、人の役に立つ研究をしたい」としました。
ところが、そのように書いた原稿を担任の先生に提出したところ、「地球温暖化を止めるため、大学で研究したい」と具体的に書くよう言われたというのです。息子は怒りと、自分の本音を捻じ曲げさせられた気持ちで涙ぐんで帰ってきました。
私も怒りを覚えました。そして息子に言いました。
「パパもママもあなたの本当の気持ちはわかっているよ。だから、当日先生の言ったことを守らずに、本当に思うことを発表しても立派だと思うし、逆に先生に言われた通りに発表したとしても、ちゃんと本音はわかっているから。」と。
息子はしばらく思案していました。
結局、「人の役に立つ研究がしたい」と発表した息子でした。
当時主人と話したのですが、
「僕にはまだ夢がわかりません。これから夢を探します。」
では、なぜいけないのでしょうかね。
ちなみに、主人も同じ歳の頃に夢などわからなかったと言います。
夢がないということは、
これから何にでもなれるということ
そうとらえて、ゆったりと見守ってあげたいものです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?