一球勝負と日焼け止め
※7月は編集部メンバーによる『夏の思い出』をテーマにしたリレーエッセイをお届けしています
※「もとくらの深夜枠」は7月いっぱいで終了し、8月からは無料マガジン「もとくらの深夜枠2」に移行します。ぜひフォローをお願いします
※現在購読中の方は月途中で退会しなくても、7月いっぱいで自動的に継続購読が解除されます
【今後の執筆予定】
伊佐
立花
タクロコマ
菊池
おぎゆか
文:ミキオサナイ
*
夏は、日差しが強い。この季節、テレビや雑誌で決まって喚起される「紫外線対策」。2018年の夏、神奈川県厚木にあるグラウンドの木陰に座っていた私も御多分に洩れず、パッケージに「SPF50+」とプリントされた日焼け止めを塗っていた。
「ミキさんって、不思議な日焼け止めの塗り方をしますね」
声をかけてきたのは、同じ女子野球チームのチームメイト。私よりも早く入部している2個歳下の彼女は、私のことをミキさんと呼ぶ。これから練習が始まるアップ前、木陰で日焼け止めを塗る私の手つきを見た彼女は「不思議」と言った。その言葉に私は「昔からなの」と返す。
──夏の思い出を紹介するこの企画、私は少女時代の「一球勝負」と「日焼け止め」について書こうと思う。
*
夏の思い出は、固いグラウンド、土埃、白のゴムプレート、13.11メートル先のキャッチャーミット、それから「日焼け止め」を思い出す。少女時代はソフトボール選手で、ピッチャーだった。
ここから先は
1,107字
¥ 300
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?