抗不安薬や睡眠薬の代表! ベンゾジアゼピン系の薬について解説します

※※※特定の薬を推奨するものではなく、症状に合わせて、最適な薬は異なります。主治医とよくご相談ください※※※

今日はベンゾジアゼピン系(BZD)の薬について解説してみようと思います。ベンゾジアゼピン系は依存性もあり使い所が難しいので推奨するわけではないのですが、要所要所で使うと役に立ちます。

<ベンゾジアゼピン系(BZD)の効果>

ベンゾジアゼピン系の薬には抗不安薬や睡眠薬があり、良くも悪くもアルコールに似た作用があります。
大脳辺縁系で生じる不安やストレス反応を抑制し、その結果、不安が減る、眠気が起こる、てんかん発作を抑える、筋弛緩などの作用があります。

<メカニズム>

GABA(ギャバ)がGABA受容体Aにくっつく際、BZDがつくことで増強されます。
GABA受容体AにGABAがくっつくと、塩素イオンが入り込んで細胞が活性化し電気信号が流れていくのですが、GABA受容体AにBZDがくっつくと開く頻度が増え、塩素イオンが流れやすくなります。

<副作用>

抗不安薬の副作用:眠気
睡眠薬の副作用:ぼーっとする

そのほかに、
・依存:肉体的よりも心理的依存
・耐性:耐性はそれほど付かないとも言えます。比較的安全
・離脱:反動(交感神経系優位になりイライラ、汗が出る、目が冴える等)
といったことがあります。
アルコールに似ていますが、それほどではないと覚えていただければと思います。

ベンゾ系とアルコールの併用はダメです。記憶が飛んだり事故の原因になったりするのでとても危険です。医師の指示通りに飲んでください。

<抗不安薬>

代表的な抗不安薬はこちらです。

短時間(2〜3時間):エチゾラム(デパス)
デパスは昔からある薬で内科のおじいちゃん先生がよく出したりするのですが、これが一番良くありません。効果が急に出るので切れる時にソワソワして「デパス欲しいな」となってしまいます。睡眠作用も強いので睡眠薬代わりに使うこともあるのですが、睡眠薬としては弱く「もっと欲しいな」となってしまうので、睡眠薬を使いたいときはやはり睡眠薬を使うべきだと思います。

中間型(6時間):アルプラゾラム(ソラナックス)、ロラぜパム(ワイパックス)、ブロマゼパム(レキソタン、セニラン)
パニック発作の時に頓服的に使うことが多いです。

超長時間(24時間):ロフラゼプ酸エチル(メイラックス)(クロナゼパム:リボトリール)
依存になりにくいのが長時間型です。24時間効くので切れる瞬間をあまり感じることがなく、依存が起きにくいです。ただ、24時間効くので変に眠いとなることもあり、そうなると中間型を頓服的に使う方が使いやすいこともあります。
長時間型で有名なのはリボトリールです。これも昔からある薬で抗てんかん薬としても使われますし、しびれや震えにも使われます。

そのほかに、アルコール依存症の方で離脱症状が酷い場合は、アルコールを入れるのではなくベンゾ系の薬を入れて緩やかにすることもします。

ベンゾ系の薬は大体このような感じです。

00:00 今日のテーマ
01:10 ベンゾジアゼピン系(BZD)
02:10 メカニズム
04:04 副作用
07:20 抗不安薬

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