私の好きな「すみだ」スポット(後編)
私が愛する墨田区の観光スポット(後編)は、もう少しディープな探索好きの方へささる何かを感じていただけたら嬉しいです。特に、第7位のスポットについて一緒に案内してみたいという方がいましたら、お便りください。お便りの宛先:wasabitour@gmail.com
6. 江戸東京博物館 Edo-Tokyo Museum
4本足を持つ高床式の「倉」をイメージしたユニークなデザインで、その最高部は「明暦の大火」で焼失してしまった江戸城天守閣とほぼ同一といわれています。徳川家康が江戸に幕府を開いてから400年に渡る江戸東京の歴史と文化を学ぶことが出来る施設として、教育旅行目的で訪れる学生や子供連れの家族に人気の博物館となっています。江戸ゾーンでは、当時の街の人々の暮らしを体験できるコーナーが充実しており、ボランティアガイドの育成や多言語対応にも熱心に取り組まれていることから、国内外から多くの訪問者を惹きつける魅力的なスポットです。
7. 横網町公園 Yokoamicho Park
横網町公園は、関東大震災で3万8千人もの焼死者を出した、陸軍被服廠跡の大参事が起きた場所であることはあまり知られていません。この地に関東大震災による犠牲者約5万8千人の遺骨を納めるため、東京都慰霊堂は1930年9月1日に落成しました。設計は、日本に「建築」という言葉を定着させ、築地本願寺や平安神宮等、和風建築の第一人者として知られる伊東忠太によるものです。東京大空襲の犠牲者約10万5千人の遺骨も合わせて納められるようになり、2016年に耐震改修工事を経て、東京都歴史的建造物としての価値が更に高められました。
公園内に隣接する東京都復興記念館は1931年に開館しました。2019年3月には耐震補強と空調設備改修の工事が完了し、リニューアルオープンしました。震災コーナーでは、陸軍被服廠跡の大参事が起きた原因や、震災後に悪化した治安をどう解決したのか、世界各国から届けられた義援金や支援物資についても詳しく展示紹介され、英語・中国語・韓国語の説明表記やパンフレットも無料で配布されています。震災後の姿、戦災後の姿、そして現在に至る街の様子の変化が写真や絵で分かりやすく描かれています。「命を守ることの大切さ」や「平和を願うことの大切さ」を学ぶことが出来る意義深い施設として何度訪れても心を動かされるスポットです。
8. すみだ北斎美術館 the Sumida Hokusai museum
北斎は世界で最も知られている日本人アーティストで、19世紀後半にヨーロッパを中心に広がった「ジャポニズム」により、ゴッホやモネなど印象派の画家達へも大きな影響を与えました。
生涯のほとんどをすみだで過ごした北斎を記念する美術館が出来たことは、すみだの街の人々にとって喜ばしいことです。公園を隣接していることもあり、「街に開き、親しまれ、成長する美術館」として、世界的に著名な建築家 妹島和代氏によって設計された魅力的なデザインも見所のひとつです。
9. 刀剣博物館 the Japanese sword museum
美術品としての日本刀の伝統文化の保存とその価値を国内外に発信していく拠点として、渋谷区代々木にあった旧刀剣博物館が移転し、世界的に著名な建築家 槇文彦氏の設計により旧安田庭園の一角に新設されました。この地に以前建っていた旧両国公会堂の佇まいを継承し、日本刀ファンのみならず、庭園散策に建築の素晴らしさも楽しむことが出来る、様々な魅力が満載のスポットです。
10. キラキラ橘商店街 Kirakira Tachibana Shotengai
講談社『モーニング』にて1995年から1998年にかけて連載され、映画化もされた「のんちゃんのり弁」の撮影が行われた商店街として、街の外からも沢山の人々が訪れるようになりました。
週末には、商店街を盛上げるために活動をしている街のアイドル「キューピットガールズ」の皆さんがキラキラ度をアップして賑わいを演出していましたが、コロナ禍で少しまた様相が変わってきているかもしれません。
いずれにせよ、街の人々の温かい「下町人情劇」に触れ、一度訪れたらまた帰りたくなってしまう、そんな親しみを感じるアットホームな商店街です。
前編・後編と長文になりましたが、ここまでお読みいただき有難うございましたm(__)m