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暗殺者は苦笑いしていた。 決められた給与の中で適当に仕事をするくらいならやめてやる。…
消灯。 ベッドに横たわったまま、ぐでんと腕を伸ばし、それでも届かない電灯のスイッチを…
玄関のドアを開くと、そこは暗闇に包まれていた。 いつもここまで届いてくるテレビの音は無…
電光板を見上げて、すぐに腕時計に目をやった。 七時十分。既に駅のホームには人の列が出…
「おじさん。アタリ引いたからもう一個ちょーだい」 駄菓子を買うと、ごくごく稀まれに“ア…
棒アイスに齧かじり付きたくなるような、蒸し暑い夜だ。というか、齧り付いている真っ最中である。 ポケットから出てきた小銭が丁度アイス一本分だったのは、ついていたというべきか、これだけかと嘆くべきか。それはわからないが、汗ばんだ体に水とお茶しか入れないというのはストレスがたまって仕方がなかったので、アイスが食べられてよかったというのは確かである。 さて。じきに短針が八を示そうというわけだが、残念なことにJCである私はまだ学校から離れることが出来ない。訂正。中学生である私
狭い道だった。 ペットのテリーの好奇心に任せて進むこと約五分。帰り道にしてはやけに冒…