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明日へ向かう言葉 2025.2.18

想像は、過去と現在とを材料としながら、新しい未来を発明する能力です。

                         与謝野晶子(作家)

「想像」

それは、単なる空想や妄想ではない。
過去の経験、そして現在の知識を融合させ、まだ存在しない未来の姿を心に描く人間固有の創造的能力ではないだろうか。

想像力はもちろん「こうありたいという願望」も含むが、その理想も、それぞれの人に蓄積された過去の記憶や知識に根ざしている。

それは「先人の知恵」という言葉が立派に証明している。
人類の創造物は常に先人たちの知恵や経験を土台としてきた。

想像力の最も素晴らしい点は、それが単なる予測ではなく「発明」であるということ。

例えば、
アインシュタインはニュートンやマクスウェルの功績を踏まえ、それらを再解釈することで、「相対性理論」という革新的な理論を生み出したことで知られている。

未来は決定されたものではなく、われわれの想像力によって創り出されるものであると言える。

スマートフォンやインターネットが普及する前の時代、SF作家や漫画家は既にそれに似た技術を作品の中で描いていなかっただろうか。

彼らの「こういう社会があったらいいな」という想像が技術者にインスピレーションを与え、現実のテクノロジーとして発明につながり、今を生きる私たちはその恩恵を受けている。

想像は未来の設計図となり、その実現のための原動力となる。

社会が直面する複雑な問題の多くは、従来の発想の延長線上では解決できないかもしれない。

だからこそ、過去と現在の叡智を取り入れながらも、それらをこれまでとは異なる視点で、創造的に再構成する「想像力」が求められている。

想像すること。
それは、まだ見ぬ未来への扉を開く鍵になる。

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