牝馬最強時代とダート馬最強時代と障害馬最強時代に共通する事
最近当たり前になり過ぎて話題にもなっていないが、牝馬が牡馬を圧倒している
過去10年を振り返っても、18年までは牡馬・牝馬混合の芝GIレースで牝馬が勝利を収めることは年間で1~2例のみというレアケースでしたが、19年は牝馬が3勝、20年は10レースで牝馬が6勝を挙げています。その内、牝馬の出走自体がほぼない3歳牡馬クラシックレースと天皇賞・春を除けば、実に6レース中5レースで牝馬が勝利、馬券内好走馬の18頭中11頭が牝馬という、牝馬だけ買っていればOKと言っても過言ではないレベルでの牝馬優勢の状況になっています。
近年の牝馬の活躍は世界的な流れ
2020年に行われた平地重賞のうち全性が出走可能なレース(牝馬限定戦、牡馬・牝馬戦を除く)は全部で95あった(表1参照)。内訳は芝が80レース(まだグレード認定されていない葵Sも含む)で、ダートが15レース。そのうち牝馬が勝利したレース数は26だった。
この数は例年の倍であり、特異年だったのか、さらに牝馬優勢の傾向となっていくかは分からない
最近という話ではダート界隈も凄い事になっている
コパノリッキーはJpnIで11勝(日本記録)
ホッコータルマエはJpnIで10勝
ちなみに2019年の種付け等数ランキング
コパノリッキー194頭 ホッコータルマエ182頭 エスポワールシチー161頭 フリオーソ131頭 ラニ118頭 スマートファルコン 64頭
これは異常事態でしょう
いくらディープとキンカメが引退したと言ってもいきなりダート2頭がトップに来るなんて
さらに障害競走界隈に目を移すと
オジュウチョウサン vs アップトゥデイト
2017/12/23 第140回 中山大障害(J・GⅠ)
鳥肌の立つレースとはこの事
オジュウチョウサンは不世出の障害馬と思っていたら、同時期にもう一頭とんでもない馬がいたというめぐりあわせ
(追記 全く知らなかったんですけど今日中山グランドジャンプがあったんですね。オジュウチョウサンおつかれさま)
低かった部分の底上げ
ということで3つの界隈のレベルが上がっている事を紹介しました
牝馬に関しては、昔はそれほど調教に力を入れていなかったそうで(繁殖メイン)最近は牡馬と同じようなトレーニングをしだしたら斤量差の分かなり牡馬に対して有利になった説が有力なようです
コンテンツが成熟してくるとどの競技でも共通の傾向が見えてきます
一人の独壇場ではなくなる
兄弟でトップなどの状況が無くなる
これまでレベルが低いと言われていた部分のレベルが格段に上がり、拮抗していく(例:将棋でいうプロとアマの差が縮まる)
競馬の世界でも同じ事が起こってるんだなと
決して牡馬が弱いからという事ではないです
競馬民のコメント見てるとやたら牡馬が弱いだけって言う人がいるので念の為
偉大な2頭が引退したダート界と障害界ですが、レベルが下がるかというとそうも思ってなくてまた強い馬が出てくることが予想されます。
そしてやはり斤量の見直しは起こると思いますね。牝馬の好成績は世界的に顕著ですから