今はどんな状態なのか
人は変わりたいと願いつつ、
いつもの状態、慣れ親しんでるところにとどまろうとする。
慣れ親しんでいるとこからかなり遠い状態へと、たとえばネガティブをポジティブな方へと変えようと、急激な変化を試みる時、元に戻ろうとして、さらなるネガティブな状態になる…という事態が引き起こる。
ものすごいポジティブ状態を一瞬でも体験してしまうと、元に戻っただけの状態も以前よりきつく感じられる。
そうすると、またポジティブな陶酔感を感じたくて同じことを繰り返すこともあるだろう。
そんなことを繰り返してると、今までの状態を強化してしまうことになる。
セミナージプシーや、何かへの依存状態はそんな風に起きていると思われる。
良いとされている感情の変動を感じられる物は、
良い変化をもたらすのではないか、
変われるんだ、と期待を持たせる。
だが、自分の世界観がどうなっているのか。
望んでいる行き先と現在の状態が、
どれほどの距離であるのか。
自分が望んでいる方へ向かうのに何が必要なのか。
それがわかっていないと、
やがて気がつくとまた元通りの状態になるだろう。
結局、急に楽になるとか、
生活が一気に激変するとか、
そんなことはないのだ。
そうだったらどんなにいいだろうか、
と私も思う。
だが、変わるために必要なのは少しずつでも、
変化に向かう行動をし続けること。
そして、自分の本音を知ること。
それを上手に周囲の人に
伝えて行けるようになること。
それはごく普通のことと思えるかもしれない。
しかし、人の成長度合いというのは、
個人個人によって全く違っているのだから、何をしたらいいかもそれぞれ違うのだ。
ある一部分は大人だけど、
どこかはまるで3歳児のままということもある。
そのバランスを取りながら、成長し続けていく。
誰かにとってなくてはならない人になるのではなく、
自分で自分を大切と思えるように生きよう。
誰の手も借りずに、
自分を慈しむことができるようなると、
自然と他の人とも共存できるようになる。
今全く先が見えないとしても。
心も身体も痛んでいても。
ここまで生きてきた自分を抱きしめてあげよう。
回復する力は誰にでも必ずある。
あせらずに少しずつ進んでいこう。