#32 笑えないときは、笑わなくてもいい
“Laugh No Reason”「笑うのに理由はいらない」は、笑いヨガの根幹をなす考え方です。
つらいときも、無心に笑っていれば、だんだん楽しい気分に変化していくはず。
こう考えていました。
しかし、つらいときに無理して笑ったり、作り笑いをするのは良くないのです。
心(感情)と体(動作)がバラバラなことをすると、心と体はどんどん乖離して、自分が自分でなくなってしまったような気持ちになったり、うつ傾向になったりもします。
そのことが、小林廣美先生(元姫路大学看護学部教授)の2023年3月に出版された『笑いの効用と笑いヨガ』という本に、ご自分の体験として書かれています。
彼女は看護の中での代替補完医療を教えていて、笑いヨガティーチャーでもあり、学生や地域の市民公開講座等でも、笑いヨガを取り入れていました。
ご本人は、笑いヨガは健康な時はもちろん、「病める時」もやり方の工夫さえすれば、ずっとできると考えていたのです。
ところが2022年8月コロナに罹患し、自宅療養になってしまいました。
激しい咳と、右のこめかみ部分に異常を感じるととともに、目の充血、視力低下を感じたのだそうです。
受診したくても、コロナなのでできない。7日を過ぎてPCRで陰性になっても既定の10日は受診できないと言われ、不安でいっぱいのとき、笑えない経験をしたのだそうです。
急性緑内障発作で、あと2日遅れていたら失明したと言われたそうです。
笑えば気分がアップするのは事実だとしても、どうしても笑えないときはあるのですね。
そんな場合は、「自然治癒力」を信じて待つしかないこともあるのです。
コロナに続いて両目の手術で2か月ほど寝ていたわけで、筋力も衰えてしまったそうです。
この2022年は、全国笑いヨガ大会から変わった笑いCampの2泊3日の合宿を11月3日からしました。
彼女は申込を決めていたので、体力が回復しないまま参加したのですが、みんなで笑う笑いのエネルギーの中で、一気に元気になり、3月末の退職までに本を書こうと思ったのだそうです。
『笑いの効用と笑いヨガ』小林廣美(学術研究出版)
仲間の笑いの力で、体力も気力も取り戻せた!「理由なく笑う」ことが、再生という言葉では足りないほどの、生まれ変わりのパワーを持つのだと実感しました。
今回の記事は書下ろしです。
画像は、WARAI CAMP 2022に参加されたときの小林先生(左から2人目)
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2023年度もよろしくお願いします。
オンラインサロン笑い道では、笑っていつもごきげんで健康でいるための、さまざまな活動をしています。