リアル書店が閉店することは見る世界が狭くなる
ジュンク堂京都店と名古屋のジュンク堂ロフト店が閉店を決めた。
率直に悲しい。
今や本なんてアマゾンをはじめネットショッピングできるし、最近ではデジタルで読めたりするわけだから、需要が下がるのは当然と言えば当然なのかもしれない。
だけど少し立ち止まって考えて欲しい。
リアル書店とネットショッピングで何が違うのか。
ネットショッピングは、買いたいものだけを目当てにクリックするだけで手に入る。リアル書店は目当てじゃない本も手に入る。
「おや?それならネットショッピングでもできるよ」そう思った方もいるだろう。
そう、できます。なぜなら以前に買った物の中から、ランダムに関心のあるもの関係性のあるものをネットショッピング側が勝手に表示してくれるから。
でもそれは、あくまでも「関連する物」のみ。
つまり、全く興味のないものに関しては知る由もないのだ。
一方、リアル書店は、目当てのものを目指して行ったにも関わらず、「全く関心のないもの」も目にしてしまうことができる。
この「全く興味関心がない」ということが大事で、自分には必要のないものを目にする行為、いわば「無駄な」行為があることで、広い世の中、価値観を知ることができるとおもうのです。
僕は、仕事柄、いろいろとリサーチすることがあるので、この「無駄な行為」をすることがとても大事になってきます。
今まで知らなかったことが企画する上で、とてもいい刺激になり、もしかしたら新しい企画ができるかもしれないし、その知らない世界をまた違う誰かに紹介できる楽しさがあるのです。
好きなこと、もの、関心事のことだけを身の回りに置くことはとても楽しいことだけど、実は、自分の世界を狭くしている要因なのじゃないかなと思う
だから僕はこれからもリアル書店で本を買い続ける。
広い世界をこれからも見ていたいから。