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高級食材 本わらび粉 ー 手間ひまかけて作られた粉 ー

飛騨高山に飛騨の里という博物館にわらび粉小屋があります。
なぜ高級食材なのか?なぜ今でも作り続けられているのか?

わらび粉小屋

水車小屋になります。本来あった場所から移設されていました。

わらび粉小屋 説明

お米がとれず稗を主食とされてた土地でわらびが豊富にとれていたので
収入の手段として収穫時にわらび粉小屋で住み込みわらび粉を作っていたようです。

山深く自生のわらびが生息していたよです
わらびの根っこを収穫するための道具 トンガ
わらびの使用用途

わらびとわらび粉は提灯や障子紙を貼るための糊の役目や食料、道具の縄まで多岐に渡り生活に欠かせないものであったようです。

わらにの根っこの収穫

重労働だったことがうかがえます。

収穫したわらびの根っこについた土などを洗浄して流し落とす。
洗ったわらびの根っこを水車小屋のきねで砕いていきます。
1877年まではツチで砕いていたと知ってあらためて大変な作業であったことがわかります。
モミブネの中でわらびの根っこに含まれる澱粉を水で流していきます。
そしてわらび根の澱粉を不純物を取り除きながら濾過してタレブネへ抽出されていきます。
不純物を取り除いて最終段階に入ります。
詳しくは述べられていませんが、何度も水の入れ替えと撹拌を繰り返していると思います。
製造量によりますが、囲炉裏の上に置いて乾燥させるので思ったよりも早いようです。
メーカーさんによると自然乾燥で天日干しで4ヶ月、機械乾燥で11日かかるようです。
昔の資料もありました。
重労働で大変な女性の仕事であったようです。
水車小屋になって少しは環境は良くなったのだろうか?
わらびの生育の難しさや生活の支えとして作り続けていたこと
朝早くからよろ遅くまで本当に大変な作業であったことがわかります。
水車の水力で少し作業軽減できたようです。
生産量も増え、生活が少し楽になったのかも知れません。
囲炉裏と作業場所です。
わらび粉を作り出すための工夫は今も精製工程に引き継がれています。
乾燥させる時にの道具
わらび粉ができるまでのフローチャート
小屋内の俯瞰図
水車側の写真
今でも復元され動いていました。

昔からの製法で作られた本わらび粉について学びました。
本わらび粉は大昔から作り続けられ、今もなお作り続けられています。
労働時間も長く、過酷な重労働、できあがる量も少なく、大変な作業であったことをうかがい知ることができます。
貴重な収入源でもあったり、食料でもあったり、糊や縄として使われたりと多岐に及びます。そして現在は主としてこの独特な風味と食感を楽しむためにつくり続けられています。
伝統の重さ、伝統を伝える意味としてあらためてわらび餅作りに励みたいと思います。

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