尖死
尖って死んだ。
いや、尖ったフリをして死んだという方が正しいのかもしれない。
サークルの新歓には行った。
香川?和歌山?とか地方から出てきた人が頑張っているのを見て、気持ちが悪くなった。なんでお前らがトーク回してんの?
性格が終わっている。僕の方が気持ち悪いのに。
変な茶髪と変な金髪を横目に途中で帰った。
それがカッコいいと思ってた。
もちろん、一回生の頃は友達を作ろうとした。
家にも行ったしご飯も行った。友達は出来なかった。
4回生になった。
俺がつまんなすぎると思っていた同期はアナウンサー職に内定したらしい。
卒論も全くやっていないし、教授にも進路をはぐらかしてる。ゼミ飲みにも行けていない。
就活もやめた。
親にまだ言えてない。
子供が大学行ったのに就職しないって怖すぎる。
まじで何してるんだろ。
ふと、急激に、怖くなるときがある。
空白を埋めるためのTikTok。20分も惰性でスクロールしていた指は黒く染まった。「ここはブラック」だとか「ここはホワイトだから良いよ」とか何でもいいから俺は青いものになりたい。
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