自宅でもおいしいコーヒーを飲みたい!!amillcoffeeコーヒー教室体験しました
山口県周南市で発行しているフリーペーパーshu・wa-shu・wa(シュワシュワ)の「特集コーヒーのまち」の取材をした周南市政所にある「町のコーヒ屋さん」amillcoffeeさんでコーヒー教室を体験させていただきました。
(コーヒー特集の記事はこちら)
特集の取材中「将来的にコーヒーのいれ方などのセミナーを開きたい」と店主・酒井直樹さんが言われたので「ぜひ体験させていただきたい!」と前のめりなお願いをして、今回実験的に「コーヒー教室」を開催していただくことになりました。
自宅でコーヒーをいれると、、、
皆さんはコーヒーを自宅でハンドドリップする時、毎回おいしく淹れることができますか?
私はコーヒー豆を挽いた「粉」の状態で購入します。購入したその日は「おいしい」で、後は毎回「まあまあ」です。購入から日にちが経つと、全く香りもない妙に苦味と酸味の強いコーヒーになることが多くあります。(それでも飲むんですけどね)
ならば、と手動のミルを買って豆を挽いて淹れてみたところ、なんの味もしないコーヒーになってしまったことも。
せっかくいい豆を購入してもおいしく淹れられなければもったいない!
多くの方が同じ悩みをもっていらっしゃるようで、amillcoffeeさんでもよく質問を受けるのだそうです。
そんな悩みを抱えているお客さんのために「セミナーを開きたい」と思われたのだとか。
では「コーヒーのおいしい淹れ方:ドリップコーヒー編」を学んでいきましょう!
コーヒー教室体験スタート
「ご自宅で淹れる時どんなことで悩まれてますか?」と店主・直樹さんの妻アンナさん。
「買ってすぐの豆は割とおいしく淹れられるのに、日にちが経つとおいしくなくなることです」と即答する私。(他2名の生徒も激しく同意)
「日にちが経ったとき、いつもの粉量で味が薄いと感じるようになったら、ほんの少しだけ粉を足してあげると良いです。」
「なるほど、、、」(よくわかってない私)
「こういうことを知っておけばご自宅で好みの味に淹れることができますよ」と直樹さん。
アンナさんの手書きフリップをめくりながらコーヒー教室は始まりました。
抽出に影響する3つの要素
挽目
挽き目は細かいほど、成分が出やすくなるので味は強くなり苦味寄りになります。ちょっと苦いなと感じるときは少し粗くしてみてください。
逆に挽き目が粗いほど、成分が出にくくなるので味は弱く酸味よりになります。ちょっと酸味があるなと感じるときは少し細かくしてみてください。
深煎りや中煎りなどのコーヒー豆の焙煎度合いによって、適正な挽き目は異なります。
ちなみにお店だと深煎りは少し細かく、中煎りや浅煎りは少し粗くして調整しています。また使用するコーヒー器具によっても挽き目は異なるそうなので、「お悩みのある方は店頭で是非お声がけください。」とのことでした。
粉量(抽出比率)
粉量も、コーヒー豆の焙煎度合いによって使用する量が異なります。
お店だと、深煎りは少し多め。中煎りは少し少なめです。
■深煎りの場合(1:12)
[粉:お湯] の比率が粉1gに対してお湯が12gです。
粉量を少し多めにしてあげると、苦味と甘みのバランスが取りやすくなります。深煎りを淹れていて薄苦いと感じる場合には少し粉を多くしてみてください。
お店では20gの粉に対して250gのお湯を使用しています。
■中煎りの場合(1:14〜15)
[粉:お湯] の比率が粉1gに対してお湯が14~15gです。
深煎りのときより粉量を少し少なくしてあげるとで、酸味と甘みのバランスが取りやすくなります。中煎りを淹れていて濃く酸っぱく感じる場合には少し粉を減らしてみてください。
お店では18gの粉に対して250gのお湯を使用しています。
コーヒーを淹れる際には、まずこの粉量と湯量を決めてレシピを作っていくといいそうです。その上で挽き目を調整してみたり、湯温を変えてみたりしてみてください。
湯温
コーヒー成分は熱に反応して出てくるので、お湯の温度が高いほど、味がたくさん出てきます。なので高温すぎると雑味も出やすくなるので、あまり高すぎない温度がおすすめです。
逆に低すぎる温度だと味が出切らずぼんやりとした味になります。
味を見ながらお好みの温度で淹れてみてください。
ちなみにamillcoffeeさんでは、どの種類のコーヒーでも90℃のお湯で淹れるそうです。
すぐ「温度調整のできる電気ケトル買います!」と意気込む私。
ちなみに、アンナさんがいつも使うのは熱伝導の良い銅製のドリップポットなのだそうで、電気ケトルを使う場合は89℃くらいに設定すると丁度いいとのことでした。
コーヒーはバランス
「このようにコーヒーは挽き目、粉量、湯温の組み合わせで味作りをしていきます。まずは自分の好みの味を知ることが一番大切です。その好みを知った上でこの3要素を調整していくといいと思います。その際に気をつけることは、一度にいくつも変えずに1つの要素だけ変えていくことです。」
なるほど、2つも変えるとどの調整でどう味が変わったのかわからなくなってしまいますもんね。
理解度チェッククイズ
ここでクイズです!
amillcoffeeさんのドリップレシピ
注ぎ方
深煎りか中煎りかで、お湯の注ぎ方も変えてあげます。
■深煎りの場合
深煎りは苦味を多く出すのではなく、苦味と甘みのバランスを取りたいので、注ぐときはあまり外側まで大きく広げず500円玉程度の円を描きます。
(注ぐときに大きく広げるほどコーヒーの成分は多く抽出されます。)
■中煎りの場合
中煎りは深煎りのように苦味成分の多い焙煎度合いではないので、広げずに注ぐと酸味主体のコーヒーになってしまいます。なので、中煎りは深煎りよりも大きく広げて注ぐことで酸味と甘みのバランスを取ります。
「これまでお話ししたように、コーヒー豆の焙煎度合いによっていろんな要素を組み合わせてレシピを作っていきます。まずは、自分が普段買っているコーヒー豆や好きな焙煎度合いはどのくらいのものなのか改めて確認してみるといいかもしれないです。」
理解度チェッククイズの答え
テイスティング
挽き目の違いによるテイスティングを体験させていただきました。
まずはじめに適正な挽き目で淹れていただいたアミルブレンド(深煎り)。別記事に書いた通りのおいしさでした。
「次は同じレシピで挽き目だけを少し細かくしたコーヒーです。」
私の舌でわかるかな…と不安に思いながら次のコーヒーをテイスティングすると、全然違う!同じ豆なのに先程より明らかに苦みを感じました(それでもおいしいけど)。
「最後にまた同じレシピで挽き目だけを少し粗くしたコーヒーです。」
これは口に入れた瞬間にわかりました!味が軽くなって苦味よりも酸味を最初に感じました。
挽き目を少し変えただけなのだそうです。
それだけでこれほど味が違うとは!
コーヒーの保存方法
「では、保存はどのようにしたらよいのでしょうか?」
購入した粉や豆を少しでもいい状態で保存したい!と思いお聞きしてみました。
「豆の場合は常温で、粉の場合は少し香りは落ちますが冷凍がおすすめです。
コーヒー豆は焙煎後日が経つにつれてだんだんと味がはっきりしてきます。ですので、普段豆のままでご購入されている場合には、風味の変化を楽しめる常温保存がおすすめ。
普段粉のままでご購入されている場合には、常温でもいいですが、風味の変化が豆のままよりもかなり早くなるので、すぐ飲みきれないようであれば冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存する際には、粉が湿気ってしまわないように素早く出し入れしてあげましょう。」
終わりに
今回は1時間じっくりと「コーヒーの抽出の仕組み」について教えていただきました。
本当にありがとうございました!
こうだからこうなるというコーヒーの基礎を教わったので、自分で調整してよりベターなコーヒーを自宅でいれることができそうです!
(まずは道具を買おう!!)
実際はもっと複雑な焙煎との関係があるそうなのですが、初心者には難し過ぎました、、、
ついつい焙煎の話になると熱く語ってしまうという、コーヒー愛あふれる直樹さん。(神の領域です!)
ぜひ上級者向けとして焙煎セミナーを開いていただきたいですね!
今後は焙煎機を大きくし、イベント出店やオンライン販売などいろいろ幅を広げていきたいそうです。
将来的にコーヒーセミナーも開催する予定なのだそう。
InstagramやHPで情報をチェックできます。
ぜひこの記事を読みながら、おいしいコーヒーの淹れ方を試してみてください。奥深いコーヒーの世界へレッツトリップ!
店舗情報
amillcoffee
〒746-0012 山口県周南市政所1丁目8−2
営業時間:11:00〜17:00
店休日:木曜日、不定休