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東トルキスタンが独立するなら

■独立は容易ではない
 東トルキスタンは中国に併合され地図から消えた。今はウイグル自治区だが、中身は中国共産党に支配されている。一度独立を失えば自治権すら持たない民になる。これはチベットも同じ。

■国家の戦争目的
 国家が国民に人権を与えるから、国家が消滅すれば国民は無人権になる。だから国家は軍隊を用いて国家が消滅しないように戦争する。これが国家の戦争目的。国家が消滅したからチベット人・ウイグル人は無人権になった。

 チベット・ウイグルは中国に併合された。これで人権の源は中国共産党になる。中国共産党はチベット・ウイグルを併合したが、完全に人権を与えたわけではない。人間としての存在は与えられたが、存在そのものがテロリストとしての立場を与えただけ。チベット・ウイグルを見れば、国家が消滅すれば無人権になることを示している。

■独立するなら
 仮にチベット・東トルキスタンが独立するなら、テロとゲリラを明確に分離する必要が有る。そうでなければ国際社会はチベット・東トルキスタンの分離独立を応援しない。

テロ :民間人・警察・軍隊を攻撃する・無差別攻撃
ゲリラ:警察・軍隊だけを攻撃する・限定攻撃

 テロは警察・軍隊だけではなく民間人も攻撃する。テロは恐怖と宣伝効果は高い。だが民間人を攻撃するから国際社会から否定される。

 ゲリラは警察・軍隊だけを攻撃する。民間人は絶対に攻撃しない。同時に警察・軍隊の家族は民間人に該当するから攻撃しない。仮に攻撃すれば国際社会はゲリラではなくテロリストと見なす。これが国際社会。

 分離独立戦争を実行するならゲリラを選ぶことが絶対条件。ゲリラは警察・軍隊と関連施設だけを攻撃し、攻撃したら素早く撤退する。ゲリラは攻撃しても占領をしない。ゲリラの長所は居場所を知られないこと。攻撃したら移動するので発見が難しい。

 これがゲリラの大半が戦闘未熟でも、正規軍相手に戦える理由。ゲリラは地の利を生かして攻撃すると素早く移動する。そして特定の場所に留まらない。すると正規軍がゲリラを発見しても容易には攻撃できない。これはベトナム戦争・アフガニスタン戦争・イスラム国などが証明している。

 イスラム国はテロ・ゲリラで戦う時は優勢だった。だがイスラム国は土地を占領した。これでシリア軍・アメリカ軍・ロシア軍などに居場所を特定される。これが原因でイスラム国は空爆を受けるようになり消耗した。

■外国からの支援
 東トルキスタンが分離独立戦争を始めることは容易。問題なのは分離独立を支援する国が出ないこと。中国と対立する国は存在するが、それでも容易に分離独立支援はしない。まず分離独立派が独立戦争を始めることだ。

 分離独立派が独立戦争を開始し、3年を経過すると分離独立支援をする国が出現する。理由は分離独立支援をしても途中で止める可能性が有るから。だが分離独立戦争を3年以上行うと信用が得られる。

 反中国で支援しても、独立派が活動停止すると支援は無駄になる。さらに支援金を持ち逃げされるかもしれない。だから支援国を見つけてから独立戦争はできない。独立戦争を開始してから支援国が出てくる。これが国際社会。

■海岸から200kmが限界
 日本やアメリカなどの海洋国家は、海岸から200kmまでの支援しか行えない。3000年の戦争史では、海洋国家は海岸から200kmまでが侵攻限界。これ以上内陸に手を出すと疲弊するか敗北している。

 だから海洋国家は直接東トルキスタンの独立戦争を支援できない。だから東トルキスタン独立支援は、東トルキスタンの隣国となる。東トルキスタンの隣国で武器・弾薬・医薬品・食料などを購入し、東トルキスタンの独立派に物資を供給することになる。

■問題点
 現金は送金可能。問題なのは東トルキスタンの隣国の政府。隣国が親中国派政権ならば、現金を送金しても物資を買えない。さらに国境移動で中国と連携するので、物資を東トルキスタンに供給できない。

 このため、東トルキスタンの隣国に協力者の存在が左右する。政府関係者に協力者が居れば良いが、居なければ物資購入と供給が難しくなる。東トルキスタン分離独立の要は、隣国国境付近の協力者になる。

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上岡 龍次(うえおか りゅうじ)
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