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トランプ大統領に無視された金正恩

■無反応
 北朝鮮は非核化を放棄する可能性を示唆したがアメリカは無反応。金正恩氏が今後の方針を公式に発言すると報道されたが未だに無い。トランプ大統領は北朝鮮に対して積極的に反応しておらず、睨み合いが続いているだけ。

■トランプ大統領の性格
 トランプ大統領は公では金正恩氏を信用していると発言している。本音は金正恩氏を信じておらず、金正恩氏が非核化を反故にする発言を待っているはずだ。トランプ大統領は相手が失敗することを待っており、相手の失敗をネタに攻めるタイプだ。

 トランプ大統領の見た目は怖いが戦争嫌い。しかも他人の金でも節約第一。他人の金で浪費するタイプなら既に北朝鮮を攻撃している。戦争は金を消費するから、トランプ大統領は国の金でも浪費したくない。

 トランプ大統領はこの性格で外交を行った。だから何度も開戦の大義名分を得ていても北朝鮮を攻撃しない理由になる。見た目は良いが、外交としては長期化して結果的に不利になる。

■無視された金正恩
 金正恩氏はトランプ大統領から無視された。公には信用されているが本音では無視されるほど信用されていない。金正恩氏が公の発言で戦略を選んだら大失敗。見た目は上手くいくが結果的に失敗する。

 今ではトランプ大統領から無視されているので、次の一手が怖いのだ。金正恩氏としては何か発言しなければならない。こくれは国内だけではなく国外にも必要。そうでなければ金正恩氏の立場が低下する。

 瀬戸際外交を選んだ独裁者は常に強気発言が必要。仮に弱気になれば政権の座を奪われる。だから瀬戸際外交は相手国に強気になる必要が有る。悪いことに北朝鮮には亡命政府が誕生した。世界は否定も肯定もしない。だが水面下では肯定している動きになっている。

■亡命政府
 北朝鮮の亡命政府の存在感は大きい。公に否定されず、アメリカとの関係が囁かれているだけ。そうなればトランプ大統領は、交渉相手を金正恩氏から亡命政府に変えていると推測されても不思議ではない。これは不確定だから金正恩氏には不安の種になる。

 トランプ大統領が交渉相手を変えれば、北朝鮮が行ってきた瀬戸際外交が無駄になる。同時に金正恩氏の地位も命も無価値。交渉できないなら国外逃亡しか道は無い。それだけ金正恩氏は不安に陥っているはずだ。

■今後
 北朝鮮は無視されると自ら発言する。北朝鮮は忘れられないように定期的に騒ぎを起こす。今は静かだから、北朝鮮から何か行動を起こすことは間違いない。金正恩氏の発言次第で運命が変わるし、亡命政府の発言でも変化する。

 北朝鮮は瀬戸際外交でアメリカに戦争を売り付けたが、亡命政府の存在で計画が狂い始めた。トランプ大統領は金正恩氏の発言を待てば良い。主導権はトランプ大統領が持っているのだから。

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上岡 龍次(うえおか りゅうじ)
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