2020.1.13「ちょっと気になっていること」
「福井で小さな本屋はじめました。~JR福井駅前に小さな新刊書店「わおん書房」ができるまでとそれからの記録~」
こんにちは、わおん書房です。
最近気になっていることがあります。ちょっとした違和感と言ってもいいかもしれません。今感じているこのもやもやを忘れてしまわないうちに、備忘的に書いておこうと思います。
気になっているのは、お客様のある行動。
本棚をご覧になりながらふと立ち止まると、おもむろにスマホを取り出されます。しばらくスマホの画面を眺めて、また棚をご覧になる。写真を撮っていらっしゃるわけではありません。本とスマホを見比べていらっしゃるようです。しばらくすると別の棚に移られ、また本とスマホを見比べる。
私は某大手通販サイトの「ほしい物リスト」に気になっている本を登録しています(こうしておかないと、欲しかった本のタイトルを忘れてしまうので…)。お客様も「ほしい物リスト」の本を探していらっしゃるのかな?最初はそう思っていました。
でも、どうもそうではないようです。
私の勘違いかもしれません。(できれば勘違いであってほしいのですが、)どうもお客様は本のレビューを確かめていらっしゃるようです。
「目の前に本があるのに何故?」
私にとっては、ちょっとした衝撃でした。
ネットで本を買う場合ならいざ知らず、目の前に本があるのに?!
念のためめ申し上げておきますが、決してこうした行為を否定しているわけではありません。ただ、まず最初にご自分の手で本に触れ、ページをめくってみていただきたいと思うのです。
スマホの中の画面と違って、本には重さがあり、匂いがあり、手触りがあり、カバーをはずすと変わる表情があります。まず、五感を使って本を感じてみる…。それからスマホを開いても遅くはありません。
ふと気になって手にとった本が一生の出会いになる可能性もあります。なんの先入観(他人の評価とか本のあらすじ、etc.)も持たずに本と出会える、たった一度のチャンスを逃さないでほしいのです。
「買った本が思っていた内容と違っていた。」
「読んだけど、全然つまらなかった。」
こういう思いをしたくない、失敗したくない、という気持ちもわからなくはありません。でも、レビューに頼っている限り、本との素晴らしい出会いを嗅ぎ取る嗅覚のようなものは育ちません。それって、本に限らず何でもそうだと思うのですが、失敗や痛い思いを経験をすることで、アンテナは研ぎ澄まされていくものだと思うのです。
写真は、何年か前のお正月にドライブした越前海岸のすいせん畑。
気持ちのいい景色を前にしたとき、まず思いっきり空気を吸って景色を楽しむように、本との出会いを楽しんでみませんか?
♪ 心機一転!2019.4.19に「わおん書房」がオープンするまでとその後の日々をつづった過去のブログをnoteに引っ越しました!!♫
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