240228 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:「SF界のノーベル賞」に中国政府が介入?中国主催で起きた“史上最悪のスキャンダル”とは
公開が前後してしまいましたが、こちらがnoteにアップした《【ぶんぶくちゃいな】英語化されていない作品が受賞も? 成都主催「SF界のノーベル賞」ヒューゴー賞を巡る大スキャンダル》の基礎入門記事となります。とにかく資料を読み進めていくうちに、こりゃサイト記事の文字数には収まらんがな、と気づき、メルマガ+noteで記事にしました。
こちらの記事で書いたのは、一般の人の理解からすると、「なんでこうなるよ?!」という騒ぎなのですが、中国を長らく観察してきた人ならば、「ああーそういうこともあるよね。アルアル」と思うような出来事です。でも権威ある賞がここまで簡単に中国の策略の手に落ちたという意味ではやはり、知っておくべき事例かもしれません。
note記事をアップしたあとで、X上でSF大会にお詳しい方と少しやりとりさせていただいたのですが、知れば知るほど「なんでそうなる?」という部分がたくさん見えてきました。これはもうヒューゴー賞運営委員会側に認識の甘さがあり、そこに中国がつけ込んだようにしか見えません。だからこそ、運営委員会側はファンたちからの突き上げになにもいえないんでしょうね。
一点だけ、これはSF関係者の方も強調しておられますが、一部日本メディアが「ヒューゴー賞は選考委員が選出する」などと書いていますが、それは認識不足です。きちんと賞の規約や、あるいはWikiにあたってみてもすぐわかるはずですが、ヒューゴー賞を選ぶのは授賞式と同時に開催されるSF大会の参加費用を支払った世界SF協会の会員です(費用を払えば誰でもなれます)。
SFファンによる、SFファンのための、SFファンが決める賞だからこそ、今回のスキャンダルが大騒ぎになっているのです。
また、「主催」はあくまでもその年の主催権を取得した地区のSF協会組織であり、世界SF協会側ではありません。以上の2点を認識しないと、今回のドタバタがなぜこうなってしまったのかを理解できないはずです。
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